今年一年は、精神的にも肉体的にもとことん "タフネス(toughness)" が要求されそうな予感がしている。いや、予感どころではなく、現にそうした洗礼を受けているとの実感がある。
言うまでもなく、現時点での予断を許さないような経済的危機のことである。
今日あたりの為替相場は、1ドル=95円台という "円高・ドル安" 水準で、12、3年ぶりのことだという。日経平均株価も、450円以上の下げとなり1万2000円をあっさりと割り込んでしまった。こうした水準の数値は、これからの経済状況の惨憺たる事態を容易に想像させるものであろう。
よほどの強気な材料を持ち合わせている経営者でない限り、こうした凍りつくような数字を前にすると、気分が萎縮するのは避けられないのではなかろうか。
だから、 "タフネス(toughness)" こそが要求される環境だと思うわけなのだ。
よく、ビジネスは、 "合理的な係数把握" を第一としなければならないと言うが、昨今のような環境にあっては、ややもすれば "合理的な係数把握"自体は、ただただ "悲観視" だけを誘うことになりかねない。そもそもが、数字に長けた連中がアウトプットする株価や為替相場自体が、負のスパイラル効果に巻き込まれてパニック的な様相を呈しているわけだ。
従って、それが可能であるかどうかは別なのだが、一定の距離を置くなり、独自な視点に立つなりしながら、可能な限り "冷静さ" を確保しなければならない。 "タフネス(toughness)" というのは、何も華やかなエネルギッシュさを言うのではなく、その "冷静さ" に向けたしたたかさだと言うべきなのかもしれない...... (2008.03.17)
コメントする