今日は、タイプの異なる "営業" 関連職の人と話す機会があった。一人は、大手IT機器メーカーの若手セールス・エンジニアであり、もう一人は熟年の銀行マンであった。
いずれも "飛び込み" の営業ではない。前者は、事前の電話で若干の "相互認識" を深めたパターンであり、後者は、いわば "お馴染さん" としての定期的な来社であった。
最近は、もちろん相手の "品定め" をさせていただいてからのことではあるが、営業分野の来訪者とは可能な限り会って話すことにしている。ネットを通じての情報入手は、それはそれとして、やはり状況のビビッドな情報を感じ取るには、やはり "生身" の人の口から漏れてくる言葉に優るものはないと思えるからである。
"お馴染さん" の方は、銀行マンを定年退職後、嘱託的なステイタスで融資向けの顧客対応活動をしておられる。さすがに経験豊富で、人柄も温厚な人なので定期的にお会いしたりしてきた。また、かつてその方を通じて融資を受けた経緯もあった。
弊社はつい先ごろ、その銀行からではなく別のルートからの条件の良い "特別融資" を受けたばかりであったため、今日はその方のご要望には応えるには行かず、あれやこれやと世間話をすることになったものである。
そんな中には、 "足" で得たこの状況下での顧客サイドの情報が聞こえてきたものだった。「状況はかなり厳しいようですね......」という前置きで語られた地域企業の苦しさは、やはり重苦しい印象のものであった。
「今年は、やはり経済的情勢に否定的材料が多過ぎるので、どこの企業も尋常ではない苦戦を強いられるのかもしれませんよね......」と、自分も実感をこめて口にしたものだった。
こうした雰囲気とはまるで異なった展開となったのが、若手セールス・エンジニアとの顔合わせであった。
この間、とある事をきっかけにして、そのIT機器メーカーは、定期的にカタログ集を送付してくれていたのであった。弊社としても、そのIT機器を主力の仕事で組み込んで顧客に納品するという実情もあった。
が、今回、そのメーカーが性能の良さそうな製品をリリースしたとの情報を得たこともあり、場合によっては "逆営業" が掛けられるかもしれないと感じ取ったのであった。つまり、その新製品販売の周辺に、弊社側が得意とするシステム技術を提供する可能性があるやもしれない、と推定したのであった。要するに、業務提携的な可能性ということなのである。
事前の電話でのやり取りでも、当のご本人がそうした可能性が多々あるということであったので、それではこちら方面に来る機会のある時に来社してください、ということになったわけなのである。
まあ今後のことはどうなるか未知数ではあるが、相互にとってメリットがありそうな点は確認し合えたのではないかと思う。
とにかく、ちょっとした未曾有の経済危機状況の中で、いずれの企業も概して消極的な活動スタイルになりがちかとうかがえる。とは言っても、企業は生産活動を停滞させることや立ち止まることができないわけなのも事実だ。その動きに対してどう喰い込んで行くのか、どう関与させてもらうのか、そこに熱い眼差しを向けることとなる...... (2008.04.02)
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