"いずこも同じ" だなぁ、と大いに共感させられた。
経済アナリストの森永卓郎氏が、『日経パソコン(2008.07.14)』の連載コラムに「プリンターが壊れた」という顛末記を書いていたのである。
突然、事務所で愛用しているプリンターに不具合が発生したというのだ。仕事を中断させることを嫌い、すぐさま手を打とうとしたようだ。が、そこで先ず悩むことになったらしい。
<最近家電製品の修理代は高い。最低でも1万円は取られる。もともと1万円台の実売価格なのだから、修理に出すより、新しいものを買った方がよいと思った。もう一つは、修理の間を待っていられないことだ。...... プリンターがないと、いきなり仕事が止まってしまうのだ。>
ということで、量販店に向かったそうだが、またまた思い通りには行かない。
<ところが、[当該機種]がない。買ってから1年余りしか経っていないのに、展示されているプリンターは、すでに後継機に移っていた。......>
しかし、<新機種に切り替える>選択は、できそうで簡単にはできない事情も存在する。PC環境であったり、物理的スペースの関係であったり......だ。
そこで辿り着いたのが次の選択だったという。
<新機種への買い替えはあきらめた。こうなったら、頼れるのはネットオークションしかない。ヤフオクを検索すると[当該機種]が3台出品されていた......>
それで、早速 "入札" したそうなのだが、高を括ったせいか1台目の "落札" には失敗し、
<今度は負けられない。2台目の入札はオークション終了時に、ずっとパソコンに張り付いた。......幸い今度はなんとか落札することができた。しかも、金額も5000円で済んだのだ。>
ということだったそうなのである。
大いに共感を覚えてしまったのであるが、実を言うと、自分もまさに同じ事を何度も経験してきたし、つい先頃も、現在使用中のプリンターの唐突なトラブル発生に備え、たまたま覗いた中古販売店 "HARD OFF" で、同一機種のジャンクを1000円也で入手していたのである。事情は、同氏とほとんど同様であり、すでに後継機種がぞくぞくと出荷され、もはや入手不能だからなのである。その時は、事情があってクルマを離れた駐車場に停めていたのだが、暑い炎天下を汗ダラダラでかなり質量のあるジャンク・プリンターを抱えて運んだりしたのだった。睨んだとおり、何ら問題なく稼動したため甲斐はあったとほくそえんだものであった。
ちなみに同氏は、<新機種が出るのはよいことなのだが、サイズなどを変えない定番機種の継続販売をメーカーは。考えてもらえないだろうか>と末尾で懇願している。
しかし、それが叶えばユーザーはありがたいものだが、日本のメーカーの実態では先ずは叶わないような気がする。だからこそ、ユーザー自身があれこれと "自衛策" を講じることが必要となるということなのではなかろうか...... (2008.07.11)
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