今や、 "資源問題" と "CO2 削減" 問題の両面の視点から、太陽エネルギーなどの自然エネルギーへの注目や、いわゆる "リサイクル" 活動の見直しというテーマが重要視されている。
石油燃料依存に関しても、そこからの脱却に向けていろいろと試行錯誤が展開されているようだ。先日も、原油高騰の煽りを受け燃料コストによる圧迫で事業が成り立たないとして全国の漁業団体が操業停止を行ったばかりだ。その続報のひとつに、漁船燃料の "成分を工夫" して燃料コストを削減するという試みに関する朗報が目を惹いた。
新燃料は、重油と水を混合して乳化状態にした<新型エマルジョン燃料>と呼ばれるものだそうで、出力にも排気にも何ら問題がないそうである。
<最大13%節約...エマルジョン燃料、漁船実験に成功
環境関連ベンチャーのエヌ・エフ・ジー(仙台市)は9日までに、独自開発した新型エマルジョン燃料を、漁船用の重油・軽油の代替燃料として用いることに成功した。実験では油の使用量が最大で1割ほど減ったほか、排ガスを減少する効果も確認した。同社は「原油高騰に苦しむ漁業者にとって有用な技術」としている。今後さらに検証を重ね、大型漁船用の燃料製造装置を年内にも完成させる考えだ。......>( 河北新報[仙台] 平成20年5月10日[土] )
ちなみに、場末のいかがわしい飲み屋では、水で割った酒とか酒で割った水とかを酔いどれ客に勧めて暴利を貪るという手口があるそうだが、それに反してこの<エマルジョン燃料>はひょっとしたら "日本の漁業の救世主" となる可能性があるのかもしれない。
漁業関係者たちは、大いに期待しているとのことである。が同時に、行政がこうした研究にこそ予算を付けてほしい、使われることが少ない漁港などに巨額を投じるよりもはるかに漁民にとってはありがたいことなのだと声を揃えて述べていた。
昨今のプリンター・メーカーは、本体を比較的安く販売する代わりに、サプライ品としての "カラーインク・カートリッジ" を高額にすることで商いをしていそうである。
自分は、 "6色インク" のカートリッジを使っているのだが、その一個ずつの価格が1000円を下らない。使用頻度にもよるが、一ヶ月に数千円以上というランニング・コストはやはり気にならざるを得ない。
そこで先ず注目したのが、 "リサイクル・カートリッジ" であった。業者が、回収したカートリッジに "純正" ではないインクを注入して二、三割安で販売しているのだ。
が、さらにコスト削減ができないかと目を皿にしてサーチしていたところ、インクの再注入を "ハンドメード" で行うセットを見つけたのである。
"サイフォン" の原理を応用したセットであり、多少の習熟を要する作業となるが、慣れてしまうとそれが結構面白い。指先をカラフルに汚した手を洗う際には、ちょっとした達成感も生まれてきたりするのだ。
コスト面では7、8割方の削減になりそうであるし、基板が付属したプラスチック・カートリッジをゴミとしないでも済むし、悪くはないリサイクルだと思えた。ただ。プリンター・メーカーにとっては面白くない事態ではあろうが...... (2008.07.17)
コメントする