あくまでも "暦の上" でのことだと言うべきなのだろうが、今日は "立秋" だそうだ。初めて秋の気配が表われてくるころとされる点、この日から暑中見舞いではなく残暑見舞いを出すことになる点などの意味があるらしい。しかし、 "残暑" はまだまだこれからのはずである。
ただ、思い過ごしなのだろうか、 "秋" に近づいたと聞けば、心なしか空気の乾き(?)
やら、若干の透明感を感じないわけでもない。その証しでもなかろうが、今朝は、出勤時のクルマから、薄ら青い西方の山並みが覗けた。ここしばらくはついぞ目にできなかった光景である。陽炎やら何やらで、まるで曇った眼鏡を通して見るかのような風景は、早く何とかなってもらいたいものである。
ところで、自分の居住地域に限って言えば、今年は "蝉" の鳴き声が幾分静かなような気がしている。たまたまそんな循環の年なのであろうか。
早くも、 "蝉喰い猫" である内猫は、例年通り、ベランダで捕まえた "蝉" をキッチンにある自分の餌皿に咥えて運び、バリバリと平らげていたそうである。かわいそうなことをするもんじゃないよ、と言い聞かせてみたが、猫の耳に念仏......
話は変わる。
"まあ、しょうがないんじゃないの" と "醒めた目" で見つめたニュースひとつ。
<在京民放キー局5社が減益、CM収入落ち込みで
在京民放キー局5社の2008年4~6月期連結決算が6日、出そろった。
番組の間に流すスポットCM収入の落ち込みなどで、経常利益は5社すべてで減益だった。売上高も、日本テレビ放送網、TBS、テレビ東京の3社が減収だった。
業績悪化を受け、フジテレビを除く4社が09年3月期連結決算の業績予想を相次いで下方修正した。年度当初の見通しより、売上高で2・2~4・1%減、経常利益で2・6~37・2%減と見込んでいる。
スポットCMは、テレビ番組スポンサーのCMに比べて、契約期間が短いため、景気の影響を受けやすい。原油など資源高や食糧高などの影響で、企業が業績の先行きが不透明になっていることから、CMを控えていることが影響した。
また、テレビCMよりもインターネット広告に比重が移っていることもテレビ局の収益に影響している。>(2008年8月6日23時11分 読売新聞)
私見では、これは一過性の問題ではなかろう。長期低落傾向を持つ構造的な現象なのだろうと思う。<テレビCMよりもインターネット広告に比重が移っていること>という点が問題の核心のはずである。
確かに、景気は<前月までの「局面変化」から、景気後退の可能性が高いことを示す「悪化を示している」との表現に下方修正>( NIKKEI NET 2008.08.06 )とされ、景気後退の結果だとも見られるが、常に大きな雪崩の原因は何かをきっかけにして起こる。
すでに民放TV局関係者は、2011年、アナログ地上波の停波(完全デジタル化)を目前にして、いろいろと頭を痛めていることだろうが、さまざまな苦痛に喘ぐTV視聴者とともに、 "地に足のついた感覚" を取り戻してもらいたい。とにかく今までが、<超過利潤を享受>して(<これまでは、既存メディアを規制で保護し、超過利潤を享受させてもいい、という暗黙の社会的合意があった。......> 藤原治『ネット時代 10年後、新聞とテレビはこうなる』より)、生活感覚から遊離した "低俗番組" に明け暮れてきたのだから......。
いよいよ、 "マスメディア・バブル" が再考されるべき時が来たのかもしれない...... (2008.08.07)
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