<相次ぐ無差別殺人事件"誰でもよかった"という事件の背景には何が?> ......

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 <相次ぐ無差別殺人事件"誰でもよかった"という事件の背景には何が? 若者を追い込むものは? 格差・雇用・教育・自己責任論...いま私たちは何をすべきか。......>という問いは誰しもが関心を寄せるテーマであろう。
 昨晩、就寝前の入浴時に、風呂場に持ち込んだラジオから、そんな番組(再放送? NHKラジオ第1 日曜討論「相次ぐ通り魔事件」午後11:15~翌日午前0:15)が流れていた。もう休もうとして、頭の方もクールダウンさせようとしている場合だから、TPOとしてはあまり適切ではなかった。なのに、やはり気になる話題であったため聴き入ってしまい、とうとう寝床に入ってからも聴き続けてしまった。

 お定まりの口調からやや興味のある切り口からの見解までいろいろとあった。が、概して、パネリストたち自身も視点探しに試行錯誤しているような様子であったか。
 そんな中で、記憶に残ったの点の一つは、現在の多くの若い世代が、 "非・社会的" なのではないか、とするものであった。 "反・社会的" というのではなく、 "非・社会的" だとした点に注意が向けられたのである。ラジオであるため、誰の発言なのかが今ひとつよくわからなかった。
 秋葉原事件をはじめとする一連の"誰でもよかった"殺人事件は、言うまでもなく凶悪犯罪であり、 "反・社会的" 行為である。"誰でもよかった"と言うのだから、それほどに現状の環境である "社会" に憎悪が向けられていると解釈される。憎悪の対象となっている "社会" の何が気に入らないのかが具体的に指摘されても不思議ではない。
 がしかし、それが極めて曖昧模糊となってなっていて、まるで後から取って付けたようなかたちにも見えないわけではないため、 "反・社会的" というよりも "非・社会的" と言うのが妥当だと述べられていたのである。
 また、この、現在の若い世代における "非・社会的" 傾向については、当事者のみならず秋葉原事件に関心を寄せた若い世代のブロガーたちにも共通しているとの指摘も興味を惹いた。つまり、同事件に対する見解を述べるに当たっての、 "社会事象" への言及については驚くほどに少なかったというのである。

 社会的領域への関心の希薄さという点とともに、もう一つ注目させられた点は、 "動機や欲望" という、従来から人間行為の根幹と見られていた側面を、現在の若年世代はかなり不鮮明なものにし始めてはいないか、という点であった。ちなみに指摘されていた点、 "大きな物語" の構図が時代と人々の生き方とを支配していた6~70年代までと、現代の環境とは大きく異なっているという点も、何度でも目を向けてよい点ではないかと思えたものである。
 これらの点は、若い世代に限らず、現代人の多くが遭遇している共通した状況でもありそうだからである。犯罪行為に限らず、通常の日常生活においても、自身の "動機や欲望" の姿を見失ったり、捉えそこなったりしている現状が至るところで見られるかもしれないと常々感じさせられている。
 この辺から生じる苛立ちは、誰しもが感じているところなのかもしれないのだが、まして、若い世代にとっては、想像以上に苦痛そのものなのかもしれない。まして、時代激変のエア・ポケットを隠れ蓑にするかのような社会問題放置の環境が重なれば、状況は最悪だと目に映る......。
 かと言って、こうした観点が悲惨で凶悪なさまざまな犯行を免罪することなんぞにつながるはずはなかろう。だが、このままでは何度でも同じような事件が繰り返されると懸念されるだけに、単なる異常者たちの犯行というような短絡的な扱いだけは回避してゆかなければ、と思えたのである...... (2008.08.18)












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