今日は久々にすがすがしい日和となっている。こうした "秋日和" がこれから続いてくれるのであればうれしいと思うことしきり。
いつも思うことである。現代環境で唯一、頷ける点は、 "便利で快適" なIT機器なりその環境を破格な低廉さで活用できること、これ以外になかろう。
まあ、これとて、無条件な贈り物として存在しているわけではなさそうであり、さまざまな弊害も随伴しているわけだから、手放しで賛美するわけにもいかないのだが。
が、まあそこまで目を光らせると、褒めるところがなくなってしまい話にならないので、一時、目をつぶることにすべきか。
"ウェブ 2.0" 環境のひとつの特徴は、ネット技術環境の飛躍的向上によって、通信速度やサーバー側のリソースについてはほとんど無視し得るという点であろう。ここから、ネットに繋がるユーザー・サイドでは、 "こちら側" (ローカルPC側)の負荷を最小限にして、 "向こう側" (サーバー側)に大きく依存することが可能となった。
個々のアプリケーション・ソフトでさえ、自前のPCで動かさずとも、サーバー側が肩代わりしてくれるようなサービスも増えている。ビデオ・オン・デマンドのサービスもそうだろうし、CGI駆動のブログにしても、まさにその申し子だと言えそうだ。
この種の流れで最近目につくサービスの一つに、従来はユーザー自身が "こちら側" (ローカルPC側)で保管していた固有のファイル類を、ネットを通じた "向こう側" のサーバーのストレージ(ハードディスクなど)のスペースに預ける、そして必要な時に手元にダウンロードして使う、というようなサービスまで登場しているようだ。都会の空きスペースに目立つようになってきた "レンタル倉庫" さながらである。
ただ、これなぞは、どこまでセキュリティが見込めるのかが定かではないこともあり、プライベートの大事なファイル類をどこかのサーバーに預けてしまうという点で一抹の不安が伴いそうだ。
今日、この種の一つのサービスである "ソーシャルブックマーク" をはじめてみた。これが以外と "便利で快適" であるため、ちょっと気を良くしている。
ネットのサイトを閲覧していて、 "お気に入り" に値するサイトにぶつかると、通常は、文字通り、ブラウザの "お気に入り" に登録することになるはずだろう。それでもいいのだが、複数のPCを使っている場合、ちょっと不便なことになるはずである。
"ソーシャルブックマーク" システムは、先ずこの点を解消してくれる。つまり、このシステムでは、 "お気に入り" サイト情報をユーザーの個々のPCのブラウザ部分に登録するのではなく、システム提供側のサーバーに登録するのだ。そのため、どんなPCからでもIDやパスワードさえ入力するならば、 "お気に入り" 登録作業とそのリスト・ダウンロードが自在となるのである。
この仕組みは、職場と自宅とで別々にネット活用をしている者などにとってはやはりありがたいことだと思われる。
それだけではなく、ユーザーの設定次第では自分の "お気に入り" 登録を他者と共有することも可能であり、 "ソーシャルブックマーク" と呼ばれるのはむしろこの点があってのことなのである。
よく、いろいろなグループでは、そのグループの共通必読書リストなどを設けて、当該の事柄に関する共通認識度を高めたりしているようだが、 "ソーシャルブックマーク" システムでお互いが推奨するサイト群を共有するならば、そうしたことは簡単にできてしまうということなのである。
自分の場合、とりあえず、 "ソーシャル" の部分については棚上げにして、専ら自身の便宜上の点だけで利用しはじめている。それにしも、煩雑となり、散逸しがちなサイト情報の管理にとって、結構、優秀なシステムではないかと感心させられている。
それにしてもIT環境では、ますます軸足が、 "こちら側" から "向こう側" へと移行しつつあるようだ...... (2008.08.27)
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