生まれ故郷の町には、<「模擬原爆パンプキン」>が投下されていた ......

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 ひょっとしたら自分はこの世に生まれていなかったかもしれない......。そんなことを慄然として感じさせられたものだった。
 1945(昭和20)年8月6・9日に、広島・長崎に原子爆弾が投下された事実は誰もが知るところだ。ところが、<原爆が投下される直前の7月下旬からの日本本土での予行演習のため、プルトニウム原爆と形も大きさもそっくりに作り、大量の爆薬を詰めた巨大爆弾>、<「模擬原爆パンプキン」>が投下されていたことを知る人は少ないのではなかろうか。(引用は、「NHKオンライン」より)
 自分も、NHK番組『その時歴史が動いた 第333回 模擬原爆パンプキン ~秘められた原爆投下訓練~』(8月27日 (水) 放送)を観るまでは知らなかった。
 投下場所は各地に点在しているようだが、その一つに<大阪市東住吉区田辺>という実に馴染み深い地名があったことを知ったのである。
 何と、この<大阪市東住吉区田辺>とは、自分の生家のあった "鷹合町" から1キロも離れていない隣の町であり、現に、叔母の家があった場所なのである。幼い頃にはよく遊びに連れて行ってもらったことがありありありと記憶に残っている。
 番組では、<大阪市のパンプキンが投下された場所の近くの路地に、犠牲者の遺族が私費で「模擬原子爆弾投下跡」の碑を建立。毎年7月26日、地域住民が集い追悼式が行われている>として、その<追悼式>の様子が伝えられていた。<模擬爆弾>ではあっても、通常爆薬が大量に詰め込まれていたために、少なからぬ<犠牲者>が出ていたとのことだった。

 さすがに、映し出された町内の光景が記憶の中のどこであるかまでの識別はできるはずがない。ただ、この事実については、今までまるで聞いたことがなかった。
 もっとも、<愛知県や山口県の教師たちがアメリカ軍の原爆投下作戦を詳述した記録を発見>したのがごく最近だということだからいたし方ないようだ。
 しかし、自分の "生まれ故郷" の町自体が、ほぼ "爆心地" となっていたかもしれない事実は、想像を絶するほどの驚きであった。
 <予行演習>だったと伝えられるのだが、<予行演習>の標的であったこの地点に "本物" の<プルトニウム原爆>が投下される可能性が皆無だったと言い切ることはできないだろう。広島・長崎への投下に加えての追加投下、あるいは広島・長崎ではなくこの地点という可能性だって否定できない、と言うことさえできるのかもしれない。
 もしそんなことが発生していたとするならば、戦時中から終戦時にかけてこの町に住んでいた両親はまともな被害を受けて生存できなかったに違いない。そして、当然自分が誕生することもなかったと言うべきであろう。

 この<模擬原爆パンプキン>投下されたと確認されている都市は、ほかにも愛知県春日井市、静岡県島田市、福島県福島市、富山県富山市などが挙げられていた。また愛知県の投下地点はほかにもあったようで、<名古屋市昭和区日赤病院>近辺がそれであり、ちなみにこの地点は名古屋大学にも近いし、大学院在籍当時に自分たちが住んだアパートもすぐ近くであった。
 まあ、時代が全然異なるわけではあるが、自分自身が馴染んだ町そのものが、かつて原爆投下の標的の一つにされる確率があった、とそう想像すると、まさに言葉を失ってしまうのである...... (2008.08.28)













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