昨夜は、夜通し続く "閃光と雷鳴" で随分と睡眠が妨害されたが、その際、この昨今の "機嫌が悪い自然" に対して、まさに "人格的" な意思のようなものを感じたりしたものだった。
もう昔の話となるが学生時代、『偉大な生涯の物語』(1965年、出演: イエス・キリスト...マックス・フォン・シドー, バブテスマのヨハネ...チャールトン・ヘストン, 百人隊長...ジョン・ウェイン, 監督: ジョージ・スティーブンス)という映画を鑑賞した。その映画のクライマックスは、もちろんイエス・キリストがゴルゴダの丘で処刑され、復活を遂げるという場面である。
その時、天が裂けんばかりに雷鳴が轟き、その場に佇むローマ軍の "百人隊長/ジョン・ウェイン" が複雑な表情で天を見上げるシーンがあったかと覚えている。
明らかに、彼はその雷の "閃光と雷鳴" に "神の存在とその意思" とを感じ取っていたかのようであった。その雷の激しさが、彼に、イエスはきっと "神の子" であるに違いない、という確信と、必ず奇跡の復活を遂げるであろうという強い予感とを抱かせた、というそんな演出になっていたようなのである。
昨夜の止むことなく執拗に続いた雷を、ジョン・ウェインが見上げたそれと同じだとまでは言わない。がしかし、もともと、超人的で神がかりな印象を与えずにはおかない雷というものだけに、何か十分に "人格的" な意思のようなものを彷彿とさせずにはおかなかった印象があった。
想像しやすかったのは、地球温暖化現象に "手をこまねいている" 現代人たちへの、自然という存在による "怒りと警告" という意思表示以外ではない。そう仮定したならば、激しくかつ執拗に続いた "閃光と雷鳴" が、まるで "人格的" な所作のごとくに染み渡ってきたものであった。
一夜明けてみると、この雷雨は局地的な "記録的豪雨" をもたらしていたようで、この東京都町田市でも1時間雨量が115ミリに達したとかである。日頃、ウォーキング・コースで慣れ親しんでいるあのおとなしい "境川" もいたたまれず "氾濫" に至ったらしい。
<関東・東海で豪雨 浸水・土砂崩れ、境川では増水
......
東京都建設局に入った連絡によると、29日午前2時50分ごろ、東京都町田市原町田1丁目を流れる境川が大雨により増水し、外にあふれた。境川は川底まで深さ約4メートルの掘割式の河川で、JR横浜線町田駅から約400メートル南東の市街地に位置し、線路をくぐる地下道も一時冠水した。午前7時半現在、水位は川底から1メートルまで下がっている。>( asahi.com 2008年8月29日4時22分 )
町田市内ではこのほかに、図師町での土砂崩れ災害も発生したとの情報もある。もはや異常気象の影響は決して他人事ではなくなっており、ひたひたと確実に足元まで及んでいることになる。
気象情報関係者たちは、いわゆる "科学的見地" に縛られてのことか、この異常気象と地球温暖化現象との因果関係を明言しようとはしないかのようである。
明言したからどうなる、という向きもあるかもしれない。が、そうして "手をこまねく" 推移が、ますます自然の機嫌を損ねさせて、 "怒り" の "閃光と雷鳴" を呼ぶことになるに違いなかろう...... (2008.08.29)
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