PC関連のデータが漏洩するという事故が跡を絶たないようだ。学校の先生による生徒たちの情報に関するデータ、ビジネスにおける顧客データなどが、フロッピーやUSBメモリといったメディアごと紛失されてしまったり、最悪の場合にはノートPCごと紛失されてしまうケースもあるようだ。
そうした場合、 "個人データ" などは "悪用" される危険が小さくないと思われる。犯罪に至らない場合でも、昨今ではビジネスにおける過激な販売状況のせいで、住所や電話番号などをはじめとした "個人データ" が平然と売買されているとも聞く。
自宅に居ると、営業関係の電話が突然入り、不快な思いをすることも珍しくはなくなった。よっぽど、この電話番号はどこから入手されたのですか、といった皮肉を言ってやりたくもなるほどだ。
つまり、問題は、ネット上で "ウイルス" や "スパイウェア" などが仕掛けられ "個人データ" が失われるだけではなく、通常の日常行動の中で、いわゆる "オフライン" の現場で大事なデータを漏洩させてしまうことも少なくないということなのである。
その原因のひとつは、ノートPCやUSBメモリのように "携帯" に便利な環境が広がったことがあるのだろう。そして、こうしたIT機器は、かつてに比べて "大容量化" していることと、今では誰もが容易に操作できる状況となっているから、いざ他人の手に渡ってしまうと一気に厄介なことになるわけだ。
"セキュリティ" の重要さが叫ばれてはいるのだけれど、不運にも、メディアを無くしてしまったとかというアクシデントを発生させてしまうと、どうもお手上げに近い事になってしまうようである。
こんなことから、日頃から、PCデータの "セキュリティ" に関しては関心を向けてきたのだが、ついつい、まあ、いいか、大丈夫か、と横着に流れてきた。
その原因のひとつには、データ(ファイル)を "セキュリティ" 上、あまりにも厳重に扱うならば、日常的な処理でいちいち手間がかかって、自身がわずらわしくなるからかもしれない。
パスワードにしても、 "セキュリティ" のことを本当に配慮するならば、できるだけ "込み入った" 文字列にすべきなのだろうし、また "頻繁に変更" もすべきなのであろう。
しかし、それらを文字通り実施すれば、日常処理がこの上なく面倒なことになる。そこで、ほどほどのレベルで妥協してしまう。多分、 "セキュリティ" 上の問題は、この "ジレンマ" をどうするのかに尽きるのかもしれない。
今日、こうした "セキュリティ" 問題に言及したのは、別に何かトラブルに遭遇したというのではない。そうではなくて、日頃から何か "良いツール" はないものかと思い続けてきたのだが、ひとつ、 "ちょっとしたツール" に出くわしたからである。
PCやネットへの "ログイン" については、もちろん "パスワード" で保護されているから先ずは心配しなくてもよさそうだが、問題は、いざ "ログイン" してしまうと、そこではファイルやフォルダへのアクセスは無制限だという点ではなかろうか。この点への懸念に対しては、結構、無防備となっていそうな気がする。
だから、持ち歩いていたノートPCなどを紛失してしまうと、とんでもない危険なことになりかねないわけだ。(PCへの "ログイン" は破られる時には破られる......)
そこで、大事なファイルやフォルダそれ自体に "鍵" が掛けられれば、結構、安心できそうであろう。
こうしたロジックのツールは、フリーウェアなどで出回ってはいるが、いまいち、その "ガードの固さ" はどんなものだろうかと不安が残っていた。
そこで見つけたのが、Microsoft自体が無償で提供して「いた」 "Private Folder" という "セキュリティ" ツールなのである。
これは、パスワードで完全に保護された "Private Folder" を作り出し、そのフォルダに大事な "個人データ" などを格納して管理するというものなのである。 "ガードの固さ" はかなりのものだと推定できる。
(ところが、自分はこれを何とかダウンロードしてインストールできたのであるが、実は "公式的" なダウンロード・サービスは終了してしまっている。どうも、ユーザーが、パスワードを忘れて問い合わせるというケースが多すぎて、Microsoftが手を焼いたのではないかと憶測されている。)
大事なモノというものは、もちろん他人にとってそうであるだけではなく、自分にとっても大事なのだから、ことのほか "過剰保護" しようとしてしまう。しかし、そこには煩わしさやその他の弊害がつきまとう。とかく、この世は "ジレンマ" だらけ ...... (2008.09.25)
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