とは、掛かりつけの近所の医者の言葉だ。
今年、早くも風邪に見舞われてしまい、近所の街医者に伺ったのだ。
「禁煙をしたのに、甲斐もなく風邪をひきました」
と自分が言うと、
「いやぁー、それは "がんばりました" ね」
との言葉の後で、言われた言葉だったのである。
別に、禁煙をしたからといって風邪をひきにくくなるというものでもないらしい。自分は、タバコを控えると呼吸器官が丈夫になり、風邪なんぞひかなくなるに違いないと勝手に期待していたのであった。だが、そこまで効果的でもなさそうである。
年々、風邪のウイルスは "進化" して "競争力" (?)を高めているようなので、それらを撃退するには喫煙を止めたくらいでは何ともならないのかもしれない。
ただし、 "治り" が早くなるという点については、幾ばくかの期待をさせてもらおうかと思っている。
人知れず、せっかく "がんばりました" のその結果が、何ら目に見える "メリット" をもたらさないのであれば、いささか拍子抜けの気がしないでもないからだ。
話は変わるが、それにしても、個人の風邪騒ぎではない "世界同時不況" の深刻さは一体どうなるのであろうか。まさに、歪んだ "金融資本主義" 的 "不摂生" が一気にその正体を露にしはじめたのだから、 "治り" のきっかけどころか、ここしばらくは未曾有の発熱と七転八倒の苦痛とが襲い掛かってくる、と想定すべきなのだろうか。
この辺の戦慄的な雰囲気は、あまり見たくもないリアルタイムな株価の動きを目にしていると、自ずから推測されてしまう。
このところ、日足チャートの形は大体が固定していて、前場の初盤では先ず "急降下" で "反落" が生じる。いわゆる "パニック売り" というやつである。そして、やがてなだらかなフラット状態が続く。このあたりでの投資家たちの心境は、多分 "茫然自失" 状態なのであろう。そうした "固まったフリーズ状態" が延々と続き、そして後場の最終30分あたりで、気を取り直すかのように "買い" の "反発" が幾らか生まれる。
とはいうものの、その動きは、プロレスでのさんざんいたぶられた善玉が渾身を込めた反撃に出る、というような小気味良さはない。あたかも、やられっ放しのチンピラが、傷ついた身体を引き摺りつつ逃げながら、 "犬の遠吠え" にも似た雰囲気で "覚えていやがれ~!" と口走るような惨めさである。
しかし、今日あたりは、 "反発" の気配まではあったものの、そんな "犬の遠吠え" の跳ね上がりさえなく、駄目押し的にボコボコと殴られ、蹴られて追い払われる、といった図そのものであった。まあ、確かに、 "先物" 売買状況が前日より "1000円安" へとズブズブとはまり込んで行ったのでは、 "犬の遠吠え" さえ蹴散らされる空気だったのであろう。
<市場では「マーケットの不信感を解消させるようなメッセージが必要だ。ただ、何を言っても市場は聞かなくなっているため非常に難しい」(大手証券ストラテジスト)との声が出ている。>( ロイター 2008.10.10 10:55 )
凝り固まった<市場の不信感>が問題視されている状況で、 "治り" のきっかけというものは一体どうすれば掴めるのであろうか...... (2008.10.10)
コメントする