今日は晴れた秋の日をそれらしく過ごしたかと、ゆったりとした気分で今振り返っている。晩酌のビールでほろ酔い加減となっているのでなおのことくつろいだ気分である。
やや汗ばむほどに日当たりのよい天気だったが、そんな天候が穏やかな一日をもたらしたのかもしれない。
最近は家内が親の看護で不在なことが多いため、自分の衣類などは自分で洗濯することにしている。と言っても、今時の洗濯ほどラクなものはない。衣類を洗濯機の洗濯槽に放り込み、洗剤をまぶし、あとはデジタル・セッティングを行えばお仕舞いだ。
仕上がった洗濯ものをプラバケツに突っ込んでベランダに持ち出し、いつもの洗濯ばさみつきのハンガーにぶら下げてゆけばいい。
この時、今日のようにカラッと晴れた天候だと、どういうものかとても気持ちが良い。いかにも清潔そうな洗剤の香りが漂うし、ベランダからの景色は、特別なものではないにしても、隣近所の庭の緑などが目に映え、それもまた心地よい。そして、そよそよと爽やかな風が吹いてきたりすると、洗濯もの干しというのも、捨てたものじゃないなぁ、なんぞとほくそえんだりすることになる。まあ、一週間に一度のことであるし、一週間の自分の衣類などは高が知れていることもあり、適度な気分転換以外ではないからであろう。
今日の陽射しはいかにもたっぷりという感じであったため、わずかな洗濯ものだけじゃもったいないな、なんぞと思った。そこで、そうだ、布団を干すことにしよう、という気になったものである。で、ベランダの手すりのスペースが許す限り布団を並べてやれ、と思った。
そこでいざ並べてみると、何か足りないような気がした。よくよく考えてみると、 "布団ばさみ" が必要であった。が、探してみるもどこにあるか不明である。
今日はさほど風が強いわけではないので、必須ということもないとは思えたものの、よし、買ってこよう、思いついたが吉日とばかりにそうすることにした。
洗濯ものを干したらウォーキングに出かけようとしていたので、その際に "100円ショップ" にでも寄って入手しようと思った。以前、興味本位に "100円ショップ" を覗いた時、確かそんなものも置いてあったと記憶していたのである。
陽射しが明るい中のウォーキングは、これまた気分の良いものだ。そして、ウォーキング・コースにも微かにではあるがキンモクセイの香りが漂いはじめたため、なおのこと満足気となる。
秋は、鯉たちも食欲旺盛となることは釣りが好きだったことから熟知していたが、境川の鯉たちも、そんな風であった。特に、散歩をする人たちからしばしばパンくずなどの餌をもらって集まっている場所の鯉たちは、実に活気があった。自分が、川面を覗き込むと、多くの鯉たちが水面から顔を出し、白い大きな口を開けて餌をねだるのだ。何も持っていないのが憚られる感じさえしたものであった。
"100円ショップ" には、見当をつけていたモノがやはり展示してあり、それを購入していそいそと帰宅したものであった。100円とはいうものの、何の遜色もない堅固な作りであり、それでさっそく干しかけの布団たちをしっかりと固定したのである。
陽気の良い日のベランダでの、実に平凡で些細な家事......。こんなことが、妙に、気分を和ませるものだと自覚する。荒れて不安定な気分が常態となっているかのような昨今こそが、やはり尋常ではないのだろうとしみじみ思ったりするのである...... (2008.10.04)
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