株価大幅下落の時代と、団塊世代の "右肩上がり" ノスタルジー ......

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 やはり "為替" 変動に振り回されている、ということなんですね。
 今日は、 "98円台の円安" で、それで日経平均が "9000円台" に納まることができた。まさに、実経済やファンダメンタルズとはほとんど無関係に株価が変動するということのようだ。
 したがって、これで "底打ち" したとか "回復基調に入った" とか言うことは全然できないはずに違いない。
  "為替" 変動はほとんど予測不可であり、またまた "ドル売り・円買い" の動きが出てくれば、それが株価に反映されることになるのだろう。
 まして、 "金融危機" が生み出された構造はまだまだ改善されている状況ではなさそうである。恐らく、現在の "為替" を変動させているグローバルなマネーは、今、瀕死の重傷の中で、被害を少しでも小さくしたいともがき、右往左往しながら "通貨" の移動をしているのだろう。それも、長いスパンでの判断なんぞではなく、目先の状況に振り回されながら反射的に "ドル" から "円" へ、そして "円" から "ドル" へと乗り換えをしているのであろう。だからこそ、今日の "円安・株高" は今日現在の事実ではあっても、それを額面通りに受けとめられないように思うわけだ。

 最近、ニュースなどで団塊世代の個人投資家たちが、この間の株の下落で "大損" をしたというような場面をしばしば目にする。含み資産が "半減" したとか、こうなっては "塩漬け" にして保有し続けるほかない......、という話だ。
 自分の場合、もうだいぶ以前からすでに体重を掛けないようにしてきたため、やれやれという心境で眺めている。
 言う人に言わせれば、 "塩漬け" にしていたところで画期的な回復基調が生まれるとしてもずっと先の先であり、むしろこれからさらに目減りしていく可能性すら否定できないと。だから、少し戻りのあった時点で、 "損" を覚悟してでも "手仕舞う" ことも必要ではないか、と。
 特に、団塊世代のように、株価を含めて "万事が右肩上がり" の、そんな記憶やイメージしか持たない世代は、いつも "そのうちきっと......" という楽観視に陥ってしまい、現時点でのシビァな推移には馴染まない、というような厳しい指摘をする者もいる。

 どちらかと言えば、自分はそうした判断に共感を覚えている。つまり、団塊世代が体験してきたような環境変化の推移は、今現在ほとんど何の役にも立たないのではないかとさえ感じているのだ。
 現に、冒頭で触れたように、グローバル時代の株価は、ファンダメンタルズとはかけ離れてしまっている。無縁だと言い切るのは無理があるにしても、逆に、ファンダメンタルズが良いのにどうして? とか、実経済がしっかりしているのになぜ? というナイーブな疑問を持ったところで、何も始まらなくなってしまっているわけだ。
 これは、極論すれば、 "努力しても報われない" とか、 "がんばって働いても貧乏から抜け出せない(ワーキングプア!)" という現実と一脈通じるものがあるのかもしれない。
 つまり、時代環境の大きな "外枠(構造)" 自体が、激変させられてしまい、つい先だってまでの常識が一気に色あせたものにさせられ、それに代わって新たな現象が蔓延するようにさせられてしまったわけである。

 今回の "金融危機" の元にあった "サブプライム・ローン" 問題で、真っ先に苦境に陥った米国の中・下層の人々の中には、従来の "生活価値観" の180度転換を図ろうとしている人々がいるという。どちらかといえば貯蓄志向の日本人とは異なって、米国人たちは、 "カード・ローン" で借金をしながら現状の消費生活をエンジョイするのが一般的傾向だとされてきた。
 しかし、今回の事態は、つけを将来に回す "カード・ローン" 生活の破綻をもたらし、そもそもそうした生活原理がかなりリスキーであることを実体験から気づかせたのだという。
 こうした一部米国人たちの "生活価値観" の転換を知る時、日本の団塊世代や高齢者たちの "生活姿勢" も、何がしか変化させていいのかもしれない、と感じた。
 彼らが、貯蓄志向に則って何がしかの資産を蓄え、それらを株式投資に回し、その挙句に、ここに来てそのリスキーさのつけを一気に払う羽目に陥っているとするならば、やはり考えるべきことは多々ありそうだ。
 米国人たちも、 "隠されたリスク" とでもいうものに目を向けるべきだったと言っているようだが、日本の団塊世代たちも同じことに目を向けるべきなのだろう。とりわけ、心と身体のどこかに "万事が右肩上がり" という思い込みが染み渡っているかもしれない世代は、何度でも現れてくるそうしたそうしたノスタルジーと断固決別する必要があるのかもしれない...... (2008.10.30)













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