先日、TVの "ニュース・ショー" で、 "いい加減にしてくれよ!" と言いたくなるようなミスをしていた。
前日の株価、日経平均とダウ平均とをパネルで紹介しながら、ダウ平均の方は一昨日の結果を間違って報じており、キャスターもその場では訂正できずにコマーシャルが入った後でようやくキャスターが平身低頭でお詫びと訂正に至ったのだった。
自分はすぐその場でミスであることに気づき、開いた口がふさがらなかったものだ。よほどTV局に電話でもしようかと思ったほどである。
この時期、株価の変動に対してはナーバスとなっている人が多いはずであり、能天気なそんなミスを仕出かすことがとても信じられない思いであった。
もともと、民放TVの "質" は、現在の株価に勝るとも劣らない低迷ぶりであり、いまさら文句すら言いたくもない。ただ、そんな中で、 "ニュース・ショー" くらいはまだましかと見なしていたのだったが、まざまざと "馬脚" を見せられたような思いがしてげんなりだったのである。
今、小言めいたことを書いているのは、わけのわからないタレントたちがバカ騒ぎをしている番組ではない。そんな番組は正直言って完全に視野の外にある。 "ニュース・ショー" などのいくらかは気の許せる番組についてなのであるが、それにしても酷い水準だと感じたのであった。
中でも、アナウンサー的な役割を果たす出演者たちの日本語のおかしいのにも気になったりする。たとえば、 "能動態" と "受動態" との区別がついておらずにねじれていたりする、そんな文法として間違った表現を、平気で言い放ったりしているのを聞くのは辛いし、不快以外ではない。あなたたちは、コミュニケーションの "プロ" なんでしょ? と詰りたくもなってしまう。
まあ、最近は、 "スーパーインポーズ(字幕)" の流されるのが常態化しているため、誤解を招くことはなさそうだが、それにしても酷い。
ところで、今日、こんなことを書くきっかけになったのは、朝日新聞の次の記事を読んだからなのだった。注意して読めば問題はない。また、紙面を "圧縮" しなければならない制約もわかる。しかし、 "圧縮" し過ぎなのか、サラリと読んで理解するには多少 "苦労" する。読み手を "苦労" させるものじゃないよ、と不快に感じた......。
<巨人・渡辺会長「おれが留守中にヘッドコーチで行くか」
巨人の渡辺恒雄会長が27日都内で取材に応じ、WBC監督就任を原監督が要請されることについて「名誉なことだが大変だぞ」と話した。
以前、監督には神様が必要とし、王貞治氏の就任を請う発言もあった同会長。この日も「ワンちゃん(王氏)のカリスマ的権威が必要。原君はまだ普通の人間だから」。
原監督は来春、二足のわらじをはいての指揮になる。「(今年は)開幕5連敗した。短期で考える必要はない」。さらには「おれが留守中にヘッドコーチで行くか」と現場宣言まで飛び出した。>( asahi.com 2008年10月28日)
最近、 "空気が読めない" というような "傲慢" な風潮がまかり通っている。小さな集団・組織を舞台とする話であればそうした言い草も結構だ。しかし、パブリックな場に行き渡る文章などについては、だれが読んでもスンナリとわかる表現を目指すのがジャーナリスト(もどき)ではないか...... (2008.10.28)
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