先ほどから、事務所の窓際でそんな "虫の音" が聞こえている。 "チッチッチッチッ" というかわいい鳴き声 or 羽音を立てている。
よく聞き慣れた音である。それが聞こえるだけでも相応に味わい深い。が、多少気になるのは、一体何という名の "秋の虫" だろうかという点であった。それがわかれば、なおのこと親しめそうな思いがあった。
そこで、ちょうどネット検索が利用できる環境を目の前にしていたので、調べてみようか、という気になった。
多分、こおろぎの仲間であろうと推測し、キーワードを "こおろぎ" として入力してみた。そしてヒットした各種サイトのそれぞれの説明に目を走らせると、<鳴く虫の様子を見たり、聞いたりするには右のどちらかのツールが必要です。>という文章が目に入る。ひょっとしたら、種々の "こおろぎ" の "動画" や "鳴き声" をも披露しているのかもしれない、という気にさせられ、早速、アプローチしてみる。
すると、まさにその通りであり、<コオロギの仲間>と題されたページ( http://hitohaku.jp/musi/koorogi.html )には、50音順に各種のコオロギの名が記されている。
ちなみに引用させてもらうと以下のような多種類の<コオロギの仲間>たちが列挙されていた。
<アオマツムシ、エンマコオロギ、カネタタキ、カンタン、キンヒバリ、クサヒバリ、コガタコオロギ、シバスズ、スズムシ、タンボコオロギ、ツヅレサセコオロギ、ナツノツヅレサセコオロギ、ハラオカメコオロギ、ヒロバネカンタン、マダラスズ、マツムシ、ミツカドコオロギ>
そして、そのそれぞれをクリックしてみると、その種類のコオロギの姿の写真に加えて、 "昆虫図鑑" としての丁寧な説明がほどこされていたのである。
たとえば<マツムシ>であると、つぎのように解説されている。
<他に例のない特徴的なリズムで鳴くので、昔から「チンチロリン」と聞きなしてきました。大阪や奈良では松ぼっくりのことを「チンチロ」というので、鳴き声から松虫になったという説があります。遠くで聞くと、澄んだきれいな声ですが、枕元などにおくと、脳に突き刺さるような鋭い音で、たいていの人には安眠妨害になります。>
さらに
<大きさ 約11~20mm 、すんでいるところ やや草たけの高い草はら 、見られる期間 夏~秋 、鳴き方 チンチロリン >
とあり、
<下のどちらかの形式をクリックして下さい。動画を見ることができます!! >
とあった。
この "鳴き声のサウンド" 付きの動画を観ることで、先ほどまで自分が知りたくてうずうずしていた "虫の名" が判明したというわけなのであった。
その "虫の名" は、<カネタタキ>と呼ばれるそうで、次のように説明されている。
<庭の生垣(いけがき)程度の低い樹木を生活の場にしているコオロギ類です。鳴き声が仏具の鉦(かね)をたたく音をイメージしたところから、カネタタキになりました。かん木の枝や幹をすばやく動き回ってチン・チン・チンと鳴くので、なかなか姿は見られないと思いますが、鳴き声は多くの人が聞いているのではないでしょうか。昔はミノムシの鳴き声に間違われたようです。>
別に、こうしたことを知ることが世に言うビジネス・メリットなどにつながるわけでは毛頭ない。だが、結構、何やら手応えのある "バリュー" を感じたりしたのである。
当該サイト<兵庫県立 人と自然の博物館>さん、貴重な情報をありがとう...... (2008.10.09)
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