実は、先日、長く愛用してきノートPCのディスプレイが急に著しく暗くなってしまった。画像出力機能には問題なく、現に外付けディスプレイには鮮やかに出力できる。
若干調べてみると、ディスプレイ本体の交換が必要な場合と、ことによったら "FLインバーター" という液晶のバックライトを光らせる部品の交換で済む場合とがあるらしいことがわかった。後者であれば比較的小額の修理費で済むようだった。
そこで、以上の状況をメーカーのサービス部門担当者に電話で話し、とりあえず当該PCを送り込むことにした。そして、検査の上、価格見積を依頼したのであった。
それで、今日その見積書がFAXで届いたのだが、あまり親切とは言えない内容であった。その見積額にも驚いたものであったが、検査報告書もまた下記のように不親切なものであった。
<検査の結果、液晶ディスプレイの故障を確認しました。液晶ディスプレイの交換が必要です>
<液晶ディスプレイの故障>については、指摘されなくてもわかっていた。だからこそ修理に出したわけだ。知りたいのは、 "FLインバーター" の交換ではなくて<液晶ディスプレイの交換>でなければならないその理由だったはずである。というのも、それで部品代が4-5万円も違ってくるからなのである。
しかし、そうした詳細については何も説明されていな淡々としたい報告書だったのである。ひよっとしたら、 "FLインバーター" のチェックをした上でそうした結論に至ったのかもしれない、それはわからない。
であれば、 "部品代が4-5万円も違ってくる" ような事柄だけに、もう少し顧客の立場に立って "言葉による説明を惜しまない" ようにすべきではなかろうか。そう思ったのである。
余談であるが、自分たちがPCショップを運営していた時には、こんな場合ならば、先ず検査過程は詳細に報告したのは勿論(でなければある程度知識を備えた玄人顧客は納得しなかったゆえ)のこと、こんなに破格の修理見積(新規の製品が買えてしまう額!)となってしまった場合には、一応 "参考見積書" とか称して見積はするものの、あえて修理をお勧めはしないはずである。お節介なことかもしれないが、それが顧客に対する "実のあるサポート" だと思うからである。
が、今回の "大手PCメーカー" のサポート部門は、 "咎められる非" は無いもののそんなことでいいのかなぁ、と感じさせられたのである。
現在、こんな不況の環境も手伝って、ますますPC価格は低廉化している。昨今では、 "モバイル型PC" に至ってはハイエンドな仕様で4万円台、5万円台にまで価格は低下してきているのが実情だ。
日本のノートPCメーカーが、いつまでも20万円台、10数万円台のノートPCを出荷できると勘違いしていては大きな間違いなのではなかろうか。とともに、その水準に倣ったかたちでのサポート部門のあり方も、必然的に見直されなければならなくなっているのかもしれない。少なくとも、 "新規の製品が買えてしまう額!" の修理費に対してあまり疑問を感じないかのような感覚は、現在の市場感覚とは大幅にズレていると思われてならない...... (2008.11.13)
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