"心の病" または "心" と "病" について (1) ......

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  "医療危機" が叫ばれる昨今である。やはり先ずは "医療行政" のあり方が大幅に見直されなくてはならないのだろう。もちろん、<医者は常識が無い......>などという感想レベルで事が済むはずもない。
 この医療の領域に数々の問題が山積しているのは周知の事実であるが、今回ここで関心を向けたい対象は、 "心の病" とでも言えるジャンルの問題である。かねてより "うつ病" や "うつ的症状" などには少なからず関心を寄せてきた。
 どうしてなのかと振り返ると、元来、 "脳や心の働き" に興味が尽きないのに加えて、 "心の病" というものは概して時代環境と密着して発症しているように感じ取ってきたからなのかもしれない。
 見回してみれば、これだけ様々な "危機" が出揃ったかのような時代環境にあって、そこに組み込まれた人間が "健やかな心" を維持している方が不自然だとさえ思えてならない。 "うつ病" という深刻な状態に陥ることはないにしても、 "うつ的症状" への傾斜に足を取られそうになっている人々はごまんといるのではなかろうか。
 そして、この "心の病" やその傾向を抱えるだけでも苦痛であるだろうに、多分、こうして心を病むことは、その範疇に留まることなく、身体の他の部分の疾病を誘発させることにつながっているのではなかろうかと推測せざるを得ない。 "心身症" などがそうであるが、 "ストレス" を起爆剤とする疾病もあり、その中で最も忌避したい疾病となれば、言うまでもなく "癌" ではないかと思われる。

 医療コストがうなぎ上りに増大している現状や今後を見つめる時、いろいろなことが工夫されて然るべきかと思われる。が、中でも、広義の "予防医学" 的対策が絶大に功を奏することはもっとリアルに考えられていいはずであろう。
 そして、 "予防医学" という観点に立つ場合、様々な疾病の玄関口を形成している可能性の高い "心の病" やその傾向に関する領域の問題が注意深く見つめられるべきだろうと思う。
 というのもこの領域は、 "医療危機" を構成しているより大きな問題領域が交わり重なって "交差" している領域であるように見えるからである。
 つまり、一方で "複合的な危機" などの時代環境と密着して、当該の "心の病" やその傾向などの発症が雪崩現象的に生じかねない領域であるとともに、他方ではその結果、各種の疾病患者を大量に誘発してますます医療財政を圧迫する、その震源地の領域でもありそうだからである。原因と結果とが悪循環を繰り返す、そんな危険な領域に見える。
 もしこの領域をより早い時期に制することができないとするならば、 "医療危機" とすでに呼ばれている現状の修復はおろか、 "医療地獄" にさえなりかねないのではなかろうか。杞憂ではなく実感として心配するのである。

 もちろんいわゆる "医療危機" と呼ばれている現状はこうした視点以外からも対処されなければならないに決まっている。新しい医療科学技術の開発と普及なども言うに及ばない。
 ただ、 "心の病" やその傾向に関する領域の問題にことさら関心を向けたいのは、 "脳" や "心" に対する科学的アプローチが飛躍的に進展しつつある現在、その成果などと "病" との関係に大いに関心を持ちたいと思うからでもある。
 従来から言われてきた<病は気から>という前近代的な響きに包まれた命題も、現状ではかなり異なった響きの説得力を含むものへと変わってきているとも思われる。今後、こうした問題意識から二、三書いてみたいとも考えている...... (2008.12.11)













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