今日から、はや二月となってしまった。まったく時の過ぎるのが速い。
昨日、今日と吹く風は強く、その分体感的には寒さが沁みる。しかし、この寒さにしても過ぎ行く時の速さによって、あっという間に押し流されてしまうことなのだろう。もう春はすぐそこまで、 "タバコ屋の角" まで来ているはずなのだから……。
やはり休日に休まないと疲れが蓄積するのであろうか、疲労感を感じていたため、今日は事務所には向かわなかった。その代わり、伸びきった髪が鬱陶しいので、朝一番、トコヤに行くことにした。
トコヤに行けないほど忙しいはずもなかったのだが、昨年の年末は行きそびれてそのままとなっていたのだった。
整髪をしながらトコヤの主人が、 "年末は来ませんでしたね……" とボソリと呟いていた。その時には、ええまあ……、とはぐらかしておいたが、後で考えると、そのトコヤの常連客である自分は、多分、そのトコヤの月次売り上げの固定部分にカウントされているのだろうと気付くことになった。
以前から、客が減ったことを嘆いていた主人にとっては、毎月来るはずの常連客が一人でも来なくなると、やはり気にせざるを得ないのであろう。今どきは、どんな自営業でも目減りして行く売り上げ額の事が気にならないわけがなかろう。ましてこんな時期は、新規顧客を期待することなぞは不可能に近く、勢い、固定客=固定売り上げをいかに囲い込み、守り抜くかがリアルな課題だということになろうか。
こう考えると、季節の冷たい風は時の経過とともに収まるものの、景気悪化に伴う "世相の冷たい風" はしばらくは吹き止むことがなさそうだなぁ、と改めて思い返すのだった。
"こんな時期" はどう掻い潜って行くべきなのか。
トコヤのTV番組で、先日ここでも書いた "京急ホテル" の破綻と関連する騒動のことが報じられていた。要するに、創業以来の長い "歴史" と、駅前という "地の利" があれば、ホテルの経営としてはまずまずの条件を保持していたはずなのであり、それが破綻するには相応の別な原因があったということなのであろう。
ところで、一時期、株取引の "デイ・トレード" の真似事を、 "後学のため" に経験したが、その際に学んだ教訓のひとつは、 "損切り" という考え方であった。
つまり、株取引、いやそれだけではなく結構あらゆるアクションに当てはまりそうだと思えるのだが、 "損失" をしそうになった場合には、決して "深追い" をしないこと、そのためには "儲け" もさることながら、 "損失" をきちんとマネージメントすること。具体的に言うならば、 "損失" をその場で取り返そうとはせずに、それはそれとして "切り捨てる" 覚悟を定めること、あるいは、どこまでならば "損失" を "許容" するかをあらかじめ決めておくこと、などである。目先の比較的小さな "損失" を "深追い" すれば、再起不能な "損失" を被ることになりかねない、ということなのである。
かねてより、自分のひとつの "処世訓" らしきものとして次のようなことを考えてきた。人生での "失敗" の原因やかたちは、もちろんさまざまなのであろうが、最たるものはやはり "自滅" ではないかという点。それからもうひとつは、 "小さな失敗" は、 "致命的な失敗" を食い止めるための "必要経費" であるとさえ見なしてよい、という点、である。人は失敗を避けられない生きものであるだけに、失敗をするなではなくて、"致命的な失敗" を食い止めよ、ということになるわけだ。
とかく "等身大" を超えた妄想にとりつかれたり、 "欲をかく" 者が仕出かすことというのは、 "自滅" 的な原因による "致命的な失敗" を引き寄せていそうである。
自身がそうした危険性を抱えていそうだと感じる分、戒めようとしているわけなのである。
"こんな時期" を掻い潜って行く際に、再度、こうした点を戒めながら精進したいものである…… (2009.02.01)
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