見事に "遣い潰した" 古い電話器 ......

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 「電話壊れちゃったから......」という電話がおふくろからあった。姉の家に寄ってそこから掛けているようであった。事務所で仕事中ではあったが、この類については早速何とかすべきかと思えた。何せ、年寄りの独居なので、電話が通じないという状況は考えられないわけだ。
 電話器がまともであっても、たまには、受話器をはずしたままで外から掛からずに心配させるのだから、まさにまさに電話は "命綱" 以外ではないと言えた。
 そこで、急遽、まだ使えそうな "電話器" が社内にないかどうかを確認する。幸い、見た目には汚れていたが、十分使用に耐えるものが見つかった。
 おふくろの住まいまでは事務所からクルマで15分と掛からない近距離のため、代替の電話器設置の作業は4、50分もあれば済むだろうと見込めた。
 おふくろの住まいに行くと、まだ姉の家から戻っていないようで留守であったが、合鍵も持っているため、中に入り、手っ取り早く作業を開始した。
 結局、長年使い続けてきた電話器が原因不明で故障していることがわかり、代替として持ってきた電話器と挿げ替えることで難なく作業は完了した。
 と、その時、玄関からガタガタとした音が聞こえたかと思うと、おふくろが帰宅したのだった。
「えーっもう来てくれだの、今晩あたりに来て直してくれるのかと思ったけど、すごく早い段取りだったね」
と、うれしそうにおふくろが言った。
「だって、年寄りに電話がなきゃ、危なっかしくてしょうがないよ。で、もう使えるから試してみて」
 おふくろは、早速、姉のところに電話をした。
「あっ、あたしだけどね、もう直してもらっちゃったの。その電話でかけてるのよ」
という言葉のむこうでは、
『えーっ、えらく早いじゃないの。良かったねぇー』
というような姉の声が聞こえてくるようであった。
 聞いてみると、故障した電話器は、すでに2、30年も使われてきたものだったという。使う人も古ければ、使われるモノも年代モノであり、何とも別世界のような出来事だったわけである。

 事務所に戻り、やりかけの仕事に戻ったが、人からの "アラーム" に手際よく対処して解消してしまったことは、決して単なる時間潰しどころか、仕事の進捗に弾みつけるような効果があった、とそう感じていた...... (2009.02.18)












【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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