人間が "(意識上で)自覚する事柄" というのは意外に多くないのかも ......

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 今朝の通勤時、クルマから見えた西方の山々の景色は実に素晴らしいものであった。残雪の山岳部分だけが、まるでスポットライトを浴びたかのように浮き上がって目に届いたのである。実に神々しい雰囲気を湛えていて、優れたカメラマンが見せてくれるちょっとした映像のような光景であった。
 見とれていては運転の方がおろそかになるので、渋々とわき見を止めたが、気分に余裕があった頃であれば、カメラ、カメラと騒いでいたはずである。
 東京地方の空はどんよりと曇っているのに対して、北や西の方面は雲が切れて、明るい青空となっていた。そうした局地的な天候の差が奇しくも編み出した偶発的な光景だったのであろう。人為的に願っても早々叶えられるようなシーンではなかったと思えた。
 こうした光景は、きっとまたいつか "夢" の中に登場するのかもしれないな、なんて都合の良いことを考えていたものだった。
 というのも、時々、感動しながら、壮大で、色鮮やかな山岳風景とか、夜空で劇的に躍動するオーロラなどの、まさに自然と光の大パノラマ風景などを見ることがあるのだ。
 見ている時はただただ感激しているのだが、後々考えてみると、実のところそうした光景の素材的対象にあまり覚えがないのである。そんなに感動的な風景をどこどこで目撃したというような記憶がないのだ。
 まあ、人間が記憶に残すものというのは、決して意識上で自覚されたものだけに限られるものではなく、醒めた意識とは別に、感性が独自に情報収集をしている、ということも十分に想定できそうである。つまり知らず知らずのうちに、感動的な光景に接したり、それらを記憶したり......、ということも大いにあり得るに違いない。

 そんなことに思いを巡らせると、人間の "(意識上で)自覚された事柄" というのは、意外と多くない、と言うべきなのかもしれないと思った。つまり、われわれは通常ではほとんど感知できないような "諸々の形無きもの" (その中には、意表を衝くような素晴らしいものや、堪えられないほどのそうでないものが埋もれていないとは言えない......)を無意識の領域に、無数に内蔵していながら、 "カウンタブル" な限られた情報だけで頭脳活動を賄っているのかもしれないわけだ。
 しかも、そうした情報の内、さらに通りのいい知識といったものに御執心となり、さらにおカネに関連する情報に絞り込んでもいそうである。これでは、脳や心が秘めた全体的な働きの、ほんの数パーセントしか使わずに、もったいなくも "廃棄物" に成り果てていくという構図そのもののように思えたりする。
 文明のバリューはそれとして受け容れつつも、どうにかして人間の内部に潜在しているに違いない可能性に目覚めたいものだ。いい歳をしてこんなことに目を向けたりしている昨今である...... (2009.03.26)












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