このところ、米国も日本も "株価" が上昇している。
こんな状況を自分は、< "根拠希薄" のままで推移する状況が気になる >と先日書いた。正直言って、 "そんなわけないでしょ" という思いなのである。
だが、そうした否定的な観測を口にして "冷や水" を掛けたと言われたくないものだからか、エコノミスト達やマス・メディアは取り立てて疑問視する様子もない。
が、下記のような報道記事を見つけてしまった。やはりそうか......、という感じがしたものであった。
こんな状況を自分は、< "根拠希薄" のままで推移する状況が気になる >と先日書いた。正直言って、 "そんなわけないでしょ" という思いなのである。
だが、そうした否定的な観測を口にして "冷や水" を掛けたと言われたくないものだからか、エコノミスト達やマス・メディアは取り立てて疑問視する様子もない。
が、下記のような報道記事を見つけてしまった。やはりそうか......、という感じがしたものであった。
< [シンガポール 6日 ロイター] 米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は6日、世界的な株高傾向は弱い企業決算や経済ニュースを受けて年内に反転する公算が大きいと述べた。
今回の金融危機を予測したことで知られる同教授は、当地で開催された金融セミナーで「今はまだ弱気相場の一時的反発だ」と語った。
投資家が慎重姿勢を維持すべき理由を3点挙げ、マクロ経済の予想以上の悪化、予想を下回る決算、銀行セクターや新興市場の危機をめぐる一段の悪材料が見込まれることを指摘した。
「まもなく多くの金融ショックが出現する」とし「金融市場が回復する一方、われわれは向こう数四半期にマイナスのサプライズに直面する。市場は先走り過ぎている」と述べた。>
"辛口" の論評は、この時期、公式的に発表される数字でさえ "粉飾" という二文字から自由ではなさそうだと伝えてもいる。また、昨日も書いたように、 "儲からなくなった資本主義" 問題を抱えた現在で金融領域に居座る者たちにとっては、実態がどうであろうと株価などの数字が見栄えのするものであって欲しいことは言わずもがななのはずである。今回の世界的金融危機に対しても、その原因や根拠を是正するなぞという湿った発想なぞ採用するはずもなく、とにかく、皆が現状に安堵感を抱ければそれで先ずはよし、と考えているのではなかろうか。そう言えば、これも先日触れた<三菱UFJの水野和夫経済アナリスト>は、別なところで、 "デフレ基調が強まる一方で、局部的なインフレが生じる" 恐れが頻発するのではないかと述べていた。要するに、 "仕掛け" 的なインフレということなのだろうか。
専ら、悲観的、否定的なことばかり書いているようで、いささか恐縮気味ではある。しかし、 "誰がリードしているのか" は知らないが、どうも世界の "ムードメーカー(メディア?)" は過剰に楽観主義に傾いているために、 "そんなわけないでしょ" と口をさしはさみ、< "根拠希薄" のままで推移する状況が気になる >わけなのである。
"豚インフル" の件にしても、とうとう日本人感染者が現れたが、現代の構造的な人の移動状況にあって、いくら島国だからといっても、この日本だけは別かのような "神風" 的な思い込みをしたってムリなはずであろう。
最も実感性の強い自分たちの周辺の状況が一向に明るくならないばかりか、出口の見えない暗さばかりが強まっていそうな環境では、どうも醒めた状況判断に終始してしまう...... (2009.05.09)
今回の金融危機を予測したことで知られる同教授は、当地で開催された金融セミナーで「今はまだ弱気相場の一時的反発だ」と語った。
投資家が慎重姿勢を維持すべき理由を3点挙げ、マクロ経済の予想以上の悪化、予想を下回る決算、銀行セクターや新興市場の危機をめぐる一段の悪材料が見込まれることを指摘した。
「まもなく多くの金融ショックが出現する」とし「金融市場が回復する一方、われわれは向こう数四半期にマイナスのサプライズに直面する。市場は先走り過ぎている」と述べた。>
"辛口" の論評は、この時期、公式的に発表される数字でさえ "粉飾" という二文字から自由ではなさそうだと伝えてもいる。また、昨日も書いたように、 "儲からなくなった資本主義" 問題を抱えた現在で金融領域に居座る者たちにとっては、実態がどうであろうと株価などの数字が見栄えのするものであって欲しいことは言わずもがななのはずである。今回の世界的金融危機に対しても、その原因や根拠を是正するなぞという湿った発想なぞ採用するはずもなく、とにかく、皆が現状に安堵感を抱ければそれで先ずはよし、と考えているのではなかろうか。そう言えば、これも先日触れた<三菱UFJの水野和夫経済アナリスト>は、別なところで、 "デフレ基調が強まる一方で、局部的なインフレが生じる" 恐れが頻発するのではないかと述べていた。要するに、 "仕掛け" 的なインフレということなのだろうか。
専ら、悲観的、否定的なことばかり書いているようで、いささか恐縮気味ではある。しかし、 "誰がリードしているのか" は知らないが、どうも世界の "ムードメーカー(メディア?)" は過剰に楽観主義に傾いているために、 "そんなわけないでしょ" と口をさしはさみ、< "根拠希薄" のままで推移する状況が気になる >わけなのである。
"豚インフル" の件にしても、とうとう日本人感染者が現れたが、現代の構造的な人の移動状況にあって、いくら島国だからといっても、この日本だけは別かのような "神風" 的な思い込みをしたってムリなはずであろう。
最も実感性の強い自分たちの周辺の状況が一向に明るくならないばかりか、出口の見えない暗さばかりが強まっていそうな環境では、どうも醒めた状況判断に終始してしまう...... (2009.05.09)
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