敵の "昇天" をねらう "痛打" の応酬こそが、この時期の特徴 ......

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 つい先日に、< "根拠希薄" のままで推移する状況が気になる ......>( 当日誌 2009.05.07 )と題して、気掛かりなことを書いた。
 要するに、ほとんど "根拠" がないにもかかわらず "高を括る" といった風潮が目に余るように思えたのである。
 その一つが、 "株価の上昇" であり、もう一つが "豚インフルエンザ" の広がり方であった。再度、 "「根拠希薄」のままで推移する状況" について書く。

 その一つはやはり "豚インフルエンザ" についてだ。先日は以下のように記した。
< 典型的な例は、あの "豚インフルエンザ" の広がりであろう。これまでに、 "鳥インフルエンザ" の恐ろしさ、 "パンデミック・フルー" の襲来などと騒がれ、不安と恐怖が掻き立てられていた割には、何だか現状の推移に対する人々の反応は緩やか過ぎるような気がする。
 この連休では、 "果敢に" 海外へと出かけた人々も少なくなかったようだ。自分のような臆病者にはとても信じ難い事実であった。
 確かに、 "鳥インフルエンザ" に比べると死亡率も高くはなく、過剰な心配はしなくてもよいのかもしれない。が、それにしても、高を括っているというか、危険だと思われる現象への警戒心が鈍磨していそうだ。>

 当時は、政府もマス・メディアも、盛んに "水際検疫対策" がすべてであるかのごとく喧伝して、一喜一憂していたようだ。
 しかし、病気には当然のごとく "潜伏期間" というものがあることくらい常識であるはずだ。たとえ、空港などの水際で "検疫検査" をパスしても、 "ウイルスの潜伏" という難問が潜んでいることは容易に想像されたことではなかろうか。
 それを、 "国内感染者はゼロ" という一時的な数字を吹聴して、さもこの国の "水際検疫対策" や危機管理は万全であるかのごとく流していたのは、まさに、 "根拠" がないにもかかわらず "高を括る" ことの代表であるかのように思えたのだった。
 現在、神戸や大阪を中心にして広がりを見せはじめている感染者数は、渡航経験がない人たち21人に及んでいるらしい。つまり、 "人-人感染" というかたちの二次感染だと観測されている。
 ちょうどGWで海外渡航をする人たちが多かった時期だけに、 "検疫検査" をすり抜けての "潜伏感染者" が、意外と少なくないのではないかと想像したものであった。これは、杞憂と言うべきことではなく、かなり蓋然性の高い推定だったはずだ。
 こんな推移が、思わず、 "高を括る" 傾向、風潮というものが、現在かなり "危険" なことではないかと直感させたのであった。

 もう一つの "高を括る" 傾向、風潮で、今気になっていることは、 "民主党" のあり方だと言うべきか。
 現在の政治にはほとほと愛想が尽きていて、何をかいわんやというのが実際の心境ではある。だが、このスピーディな時代なのだから、 "汚点" を暴かれた小沢代表は速やかに後続にバトンタッチすることこそ定石であろうと考えていた。たとえ、小沢氏が "検察" の横暴を非難しようが、リアルポリティックスにあっては、してやられた方が "脇が甘かった" ということになりそうだと思えたのだ。

 で、自分の関心事は、果たして民主党内では、誰を後継代表に選出して国民へのメッセージに代えるのだろうか、という点であった。
 率直に言えば、 "岡田氏でなければならない" ように観測したものだった。
 自分の判断図式では、二つの観点がせめぎあっているかのように見えていた。一つは、 "対" 国民と "対" 自民党という対外的観点であり、もう一つは、 "対" 党内組織(党内取りまとめ)という対内的観点である。現実の政治においては、常に "両観点" が拮抗しつつ推し進められて行くはずだ。だから、簡単な二者選択は禁物ではあろう。
 しかし、 "オバマ劇場" を堪能したかもしれない現状にあっては、 "対" 国民の観点を重視するのが順当かと思えた。しかも、 "敵" (自民党)は既に "死に体" 状態にあり、 "痛打" こそが必須だったはずである。残念ながら "挑戦者" というものは、とかく一発で相手をKOに持っていく "痛打" に欠けがちである。民主党とて、 "政権交代" と言い始めてすら一貫してその "痛打" に欠けてきたのではなかったか。
 岡田代表でこそ、 "ジャパニーズ・オバマ" の役割を演じて、離れつつあったかの国民の期待感を鼓舞し、また "死に体" 状態の相手党に "痛打" を打ち込むのではなかったか。
 が、民主党は、結局、 "不幸中の幸い" とも言えた巻き返しのチャンスで、リスクを取り損ねたのかもしれない。ポスト小沢環境での "党内取りまとめ" という内向きな課題を過大評価してしまったようだ。
 評論家の誰だかが言っていたものだが、 "政権交代" が近いと目されるこの時期に、あえて勝ち候補の民主党から離脱する議員がいるか、というリアルな読みすらできなかったのであろうか。
 というようなことで、自分には、民主党関係者もまた状況に対して "高を括る" 傾向、風潮に飲み込まれてはいないか、と感じるのである。
  "政権末期" の政権というものは、現首相が "形振り構わず" その座にしがみついている光景を見てもわかるが、何でもありの反撃を目論むものであろう。小沢前代表を "御指名" 的に手を付けた "検察" にしても、こうした流れと無縁だとは誰も見ていない。
 敵の "昇天" をねらう "痛打" の応酬こそが、この出口無し時期の特徴であり、そこでは"高を括る" ことは厳禁なのではなかろうか...... (2009.05.17)












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