ダイエットをして体重を下げるというのはやはり至難の技であろう。いや、自覚の上での話だが、下手をすれば栄養が偏り、病気にさえなりかねないはずだろう。栄養のバランスのことを十分に見つめながらカロリー摂取量を減らす必要があるわけだ。
こう書いても、話題にしようとしているのはダイエットではない。昨今の、あらゆる商品の "値下げ"、"値下げ競争" についてなのである。
昨日であったか、一、二年前にインドだかのパック・ツアーの際に現地で事故にあった被害者たちが、ツアー企画会社に損害賠償訴訟を起こしたとのニュースがあった。
簡単に言えば、低価格化が進むパック・ツアーで、価格競争に突入している関連業者たちが、 "安全な旅" という重要なポイントさえ軽んじ始めているのではないかという危惧に沿う訴訟として注目されているようなのだ。
低価格指向のため、バスの運転手が一日9時間も勤務するという状態が果たして妥当だったのかどうかとか、現地のルートの安全性などが事前にしっかりと調査されていたのかどうかなどが争われるようだ。
こう書いても、話題にしようとしているのはダイエットではない。昨今の、あらゆる商品の "値下げ"、"値下げ競争" についてなのである。
昨日であったか、一、二年前にインドだかのパック・ツアーの際に現地で事故にあった被害者たちが、ツアー企画会社に損害賠償訴訟を起こしたとのニュースがあった。
簡単に言えば、低価格化が進むパック・ツアーで、価格競争に突入している関連業者たちが、 "安全な旅" という重要なポイントさえ軽んじ始めているのではないかという危惧に沿う訴訟として注目されているようなのだ。
低価格指向のため、バスの運転手が一日9時間も勤務するという状態が果たして妥当だったのかどうかとか、現地のルートの安全性などが事前にしっかりと調査されていたのかどうかなどが争われるようだ。
"値下げ競争" でどんどん低価格化しているのは、何もパック・ツアーだけではない。さまざまなサービス、食生活関連、住環境、電気・IT機器などあらゆる商品、サービスが、時勢の圧力を受けて "値下げ競争" に巻き込まれている。
現に、食生活面の商品では "産地偽装" という荒業さえ摘発された。また、マンション生活者たちを震撼させた "耐震偽装" という名だたる事件もあった。このように、犯罪行為をさえ動員しての "値下げ競争" がますます激化している昨今である。
消費者を法的にも欺いて "値下げ競争" に勝ち残ろうとするのは言語道断であるが、そもそもこうした "値下げ競争" というものが、消費者全般にとって有難いことだけで済むものなのかどうかを、いよいよ真剣に考えなければならないのかもしれない。
先日も、300円水準に突入した "お弁当" のことを書いた。それで、お弁当屋さんは成り立つのか、消耗して行かないのか、が懸念されたからであった。
と同時に、これを真に受けて食べ続ける消費者にとっては、果たして栄養価の点などで問題はないのか......、という点も気になる。消費者は、とかく商品化されていれば "一応大丈夫" という錯覚に陥りがちな立場ではなかろうか。
300円弁当の業者たちが、低価格化のために何を犠牲にしているのかを推し量るならば、やはりすべてが "スレスレ" の低空飛行をしているとしか考えられない。
結局、ムリとも見える低価格化の、業者側のその舞台裏を知ることは消費者にはできない。業者側が良心的な姿勢で、ただただ "骨身を削って" 勉強しているのだと、消費者側が勝手に推量しているというのも無責任な感じがしないでもない。
むしろ、常識的に考えて "過度の低価格" は胡散臭いかな? と抵抗感・拒絶感を抱くくらいが丁度いいのかもしれない。それがいわば "ストッパー" となるからだ。
コストというものは、ある一定程度までは冗漫な部分を取り除くことで引き下げることは可能であるに違いない。しかし、それが度を越すと、本体の何かを歪めてしまう、必要不可欠な部分の欠落にまで突き進んでしまうものではなかろうか。そして、目に見えない "安全性" などが、見えないがゆえに "外されがち" となる......。
もちろん、ムリなダイエットと同様に、<値下げラッシュは企業を消耗させ>(「値下げ消耗戦、忍び寄るデフレ」2009.06.27 asahi.com )、結局は<さらに景気を悪化させる「デフレ」の悪循環を招きかねない>という循環で、生活者全体に打撃をもたらすことにもなる。
業者間の "値下げ競争" を、ただただ "対岸の火事" だと考える姿勢から脱却すべき時期に到達してしまったのではなかろうか...... (2009.06.27)
現に、食生活面の商品では "産地偽装" という荒業さえ摘発された。また、マンション生活者たちを震撼させた "耐震偽装" という名だたる事件もあった。このように、犯罪行為をさえ動員しての "値下げ競争" がますます激化している昨今である。
消費者を法的にも欺いて "値下げ競争" に勝ち残ろうとするのは言語道断であるが、そもそもこうした "値下げ競争" というものが、消費者全般にとって有難いことだけで済むものなのかどうかを、いよいよ真剣に考えなければならないのかもしれない。
先日も、300円水準に突入した "お弁当" のことを書いた。それで、お弁当屋さんは成り立つのか、消耗して行かないのか、が懸念されたからであった。
と同時に、これを真に受けて食べ続ける消費者にとっては、果たして栄養価の点などで問題はないのか......、という点も気になる。消費者は、とかく商品化されていれば "一応大丈夫" という錯覚に陥りがちな立場ではなかろうか。
300円弁当の業者たちが、低価格化のために何を犠牲にしているのかを推し量るならば、やはりすべてが "スレスレ" の低空飛行をしているとしか考えられない。
結局、ムリとも見える低価格化の、業者側のその舞台裏を知ることは消費者にはできない。業者側が良心的な姿勢で、ただただ "骨身を削って" 勉強しているのだと、消費者側が勝手に推量しているというのも無責任な感じがしないでもない。
むしろ、常識的に考えて "過度の低価格" は胡散臭いかな? と抵抗感・拒絶感を抱くくらいが丁度いいのかもしれない。それがいわば "ストッパー" となるからだ。
コストというものは、ある一定程度までは冗漫な部分を取り除くことで引き下げることは可能であるに違いない。しかし、それが度を越すと、本体の何かを歪めてしまう、必要不可欠な部分の欠落にまで突き進んでしまうものではなかろうか。そして、目に見えない "安全性" などが、見えないがゆえに "外されがち" となる......。
もちろん、ムリなダイエットと同様に、<値下げラッシュは企業を消耗させ>(「値下げ消耗戦、忍び寄るデフレ」2009.06.27 asahi.com )、結局は<さらに景気を悪化させる「デフレ」の悪循環を招きかねない>という循環で、生活者全体に打撃をもたらすことにもなる。
業者間の "値下げ競争" を、ただただ "対岸の火事" だと考える姿勢から脱却すべき時期に到達してしまったのではなかろうか...... (2009.06.27)
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