愛想が尽きる文明の正体とは一体何なのだろうか ......

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 あんなに強い照りと暑さがあったのに、夕刻の今は、空が雨雲で不気味に覆われ、気温も下がり始めた。天気予報どおり雷雨になりそうな気配だ。
 今日も、朝から汗かき放題の肉体労働をして、欲するままに冷たいものをがぶ飲みし続けた。晩酌のビールも美味いには違いないが、流し放題の汗の後の清涼飲料水ほど美味いと感じるものはなさそうだ。単純な生理的感覚に応じるというのは、まさに "単純明快" で心地良いということなのかもしれない。
  "単純明快" な感覚といえば、どうも昨今は人間の自然な感覚の "単純明快" さが異様に変容させられていそうだ。それはとても発展や進歩と見なせるものではなさそうである。異常に歪められてしまっているとしか見えない。
 簡単な例を挙げるならば、カネのためやわけのわからない理由での殺人であり、他の人間を人間と思わないような、振り込め詐欺のような犯罪がそれだ。共感だの同情だの憐憫だのという人間ならではの自然な感覚がデリート(削除)されてしまったかのような現状である。
 最近は、TV番組で、ペットの動物たちのみならず野生の動物の生態を追跡したものが増えているように思われる。いや、自分がそうした番組が好きだからそう感じるのかもしれないが、ひょっとしたら、醜悪な現代の人間たちに愛想を尽かした人々が、動物たちがいまだ堅持し続けている "ヒューマニズム(?)" にノスタルジーを覚えているのではあるまいか......。マジでそんなことを思うことがある。

 要するに、どこかで歯止めを掛けなければならないほどに、現在の市場主義経済の文明は歪んだ暴走を続け、金融や経済の領域だけではなく、社会生活や個人生活にあらん限りの悪影響をもたらしているということだ。
  "カネがすべて" 、 "カネさえあれば" という感覚が、人間の自然で根底的な感覚を狂わせ、野生動物たちにさえ劣るありさまへと駆り立てているようだ。
 しかも、その推移の足取りと振る舞いは、心も魂もない尖兵としてのマス・メディアによる糖衣錠のような "呑み込み易い" 表現や伝達の駆使によって、無防備な人々の感性奥深くに浸透し続けているのかもしれない。
 たぶん、多くの視聴者はTVコマーシャルに何ら違和感を感じないようになっているのかもしれないが、昨今の自分は、ますますそれらに言いようのない嫌悪感を抱き始めている。かと言って、CMのない放送局にはこれまた別の違和感がつきまとったりする。

 そう言えば、今朝であったか、唐突に "ゴーギャン" のことを思い起こした。つまり、中年となって突然、文明で浸されたヨーロッパ、フランスを捨てて "未開の地" タヒチ島へと "緊急避難" したゴーギャンのことである。彼が、文明に対して "三行半" を叩き付けた理由、あるいは感覚とは一体何であったのかと...... (2009.07.30)












【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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