もはや領域を選ばなくなった "弱肉強食" という言葉を英訳すると、 "the law of the jungle" (ジャングルの掟)となるらしい。
つまり、この国の現在は、残念ながら領域を問わず "ジャングル" になってしまったということか......。
つい先ほど、わが家で飼っている "外猫" の一匹が、 "例の凶暴な野良猫" に追い回されていた。それも、そいつは、自分の眼が届く庭の中をぬけぬけと横切るようにして追い駆けて走り抜けた。で、少し離れた方向から、 "外猫" の一匹のものと思われる鳴き叫ぶ声が聞こえてきたりした。
ほどなく、 "外猫" の一匹が庭に戻ってきて、幾分上気したような顔を見せた。
「だいじょうぶだったか?」
「......(しばらく来ないんでほっとして油断していたら、また性懲りもなくやって来ましたよ......)」
「あいつは、 "ジャングル" しか知らないものわかりの悪いヤクザだからね。逃げるが勝ちなんだよ。」
「......(アタシは、ほかに取得は何もないけど逃げるのだけは速いからだいじょーぶ)」
「あいつも、最近はここに来ても "残り餌が片付けられて何もない" もんで、苛立ってるんだな。いくらものわかりが悪くても、 "喰いものの道理" にだけは勝てないから、まあじきに来なくなるさ。腹ごなしと思ってせいぜい素早く逃げ回ることだな。うんと相手を疲れさせてやって、採算に合わない(ペイしない)ことを思い知らせてやるしかないんじゃないか......」
つまり、この国の現在は、残念ながら領域を問わず "ジャングル" になってしまったということか......。
つい先ほど、わが家で飼っている "外猫" の一匹が、 "例の凶暴な野良猫" に追い回されていた。それも、そいつは、自分の眼が届く庭の中をぬけぬけと横切るようにして追い駆けて走り抜けた。で、少し離れた方向から、 "外猫" の一匹のものと思われる鳴き叫ぶ声が聞こえてきたりした。
ほどなく、 "外猫" の一匹が庭に戻ってきて、幾分上気したような顔を見せた。
「だいじょうぶだったか?」
「......(しばらく来ないんでほっとして油断していたら、また性懲りもなくやって来ましたよ......)」
「あいつは、 "ジャングル" しか知らないものわかりの悪いヤクザだからね。逃げるが勝ちなんだよ。」
「......(アタシは、ほかに取得は何もないけど逃げるのだけは速いからだいじょーぶ)」
「あいつも、最近はここに来ても "残り餌が片付けられて何もない" もんで、苛立ってるんだな。いくらものわかりが悪くても、 "喰いものの道理" にだけは勝てないから、まあじきに来なくなるさ。腹ごなしと思ってせいぜい素早く逃げ回ることだな。うんと相手を疲れさせてやって、採算に合わない(ペイしない)ことを思い知らせてやるしかないんじゃないか......」
それにしても、昨今のご時世は、経済状況の "弱肉強食" の波が、市民生活の防波堤を突き崩して、ありふれた日常生活をも "ジャングル" さながらの修羅場と化してしまった観が拭えない。
毎日、 "血なまぐさい" ニュースが絶えることがなく、人間の命が簡単に壊し続けられている。しかも、 "ジャングル" の中でもひ弱な存在たちがターゲットとされている。
だからといって、その原因を、経済状況の悪化だとか、 "弱肉強食" 経済の是認・推進の機能を果たすグローバリゼーションだとかと言ってみても埒があかないようだ。もとより、時代趨勢の選択肢は限られているわけだし、それらの状況がただちに "血なまぐさい" 現状の直接的原因と決め付けられるわけでもない。
むしろ百歩譲歩して、眼を向けるべきは、 "ジャングル" の中で生きながらその危険をそれとして熟知しないことであるとか、その危険を弱小者たちが相互に警戒し合い、支援し合う関係であるとかが "機能不全" となっていることだと考えたりしている。
言うまでもなくこれらは、現実の熱帯ジャングルにあっては、弱小動物たちが仲間たちや種を守るために淡々と行っているはずのことなのであろう。
ビジネスでは、もはや "ターンキーシステム" という、ユーザー側が一切手の掛からない万事お任せシステムが当たり前のようになっている現代だ。
だからといって、現実の社会の有り様にまでそれを望んだり期待してもムリというものではなかろうか。まして、この国の政治家たちや政治をウォッチする市民国民の水準を見据えるならば、そんな立派で安全・安心な "既製品社会" なぞ夢のまた夢となりそうか......。
とにかく、現在のこの国、この社会では、 "ざる" のような人間関係しか成立しておらず、至るところに "空隙" とでもいうものがあり過ぎるような気がしている。悪意を持った者たち(犯罪予備軍)にとっては、その "空隙" の遍在状況こそが天国なのではなかろうか。
そう考えると、現実の熱帯ジャングルの強者たちが恐れるような存在、状況、仕掛けが、われわれの "ジャングル社会" には欠落し続けており、いわばジャングルとさえ言えないお粗末さなのかもしれない...... (2009.11.07)
毎日、 "血なまぐさい" ニュースが絶えることがなく、人間の命が簡単に壊し続けられている。しかも、 "ジャングル" の中でもひ弱な存在たちがターゲットとされている。
だからといって、その原因を、経済状況の悪化だとか、 "弱肉強食" 経済の是認・推進の機能を果たすグローバリゼーションだとかと言ってみても埒があかないようだ。もとより、時代趨勢の選択肢は限られているわけだし、それらの状況がただちに "血なまぐさい" 現状の直接的原因と決め付けられるわけでもない。
むしろ百歩譲歩して、眼を向けるべきは、 "ジャングル" の中で生きながらその危険をそれとして熟知しないことであるとか、その危険を弱小者たちが相互に警戒し合い、支援し合う関係であるとかが "機能不全" となっていることだと考えたりしている。
言うまでもなくこれらは、現実の熱帯ジャングルにあっては、弱小動物たちが仲間たちや種を守るために淡々と行っているはずのことなのであろう。
ビジネスでは、もはや "ターンキーシステム" という、ユーザー側が一切手の掛からない万事お任せシステムが当たり前のようになっている現代だ。
だからといって、現実の社会の有り様にまでそれを望んだり期待してもムリというものではなかろうか。まして、この国の政治家たちや政治をウォッチする市民国民の水準を見据えるならば、そんな立派で安全・安心な "既製品社会" なぞ夢のまた夢となりそうか......。
とにかく、現在のこの国、この社会では、 "ざる" のような人間関係しか成立しておらず、至るところに "空隙" とでもいうものがあり過ぎるような気がしている。悪意を持った者たち(犯罪予備軍)にとっては、その "空隙" の遍在状況こそが天国なのではなかろうか。
そう考えると、現実の熱帯ジャングルの強者たちが恐れるような存在、状況、仕掛けが、われわれの "ジャングル社会" には欠落し続けており、いわばジャングルとさえ言えないお粗末さなのかもしれない...... (2009.11.07)
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