ペットへの<情の注ぎやすさ>と、同胞への "情の注ぎ方" ? ......

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 時々あることなのだが、今日も朝早くから近所の飼い犬が鳴き続けて困った。吠えるというのではなく、鳴いているといった感じであった。
 いつぞやもそんなことがありその際には、ちょいと覗いてみると家の人たちが不在のようであった。ひと(他人)の家で飼われている動物には禁物だとは知りつつも、空腹だからということもありそうだと思い、ひとつまみのキャッツフードを与えた。すると、しばらくは鳴き止んでいた。
 そこで、今回もその手を使わざるを得なくなった。最近では珍しい部類に入る中大型の犬であるためその鳴き方は結構耳障りなのだ。その犬のお陰で、日頃は "防犯効果" の恩恵に浴しているご近所ではあっても、休日の朝早くから "鳴きっ放し" という事態は、いかにも......、と思えたからだ。
 キャッツフードの御裾分けを施したら、案の定大人しくなったものだった。
 だが、また午後になっても断続的に鳴き続けていたところをみると、どうも、お留守をされている気配であった。今日は "七五三" の日なのでひょっとしたらお孫さんのところへでもお出かけということなのか......。

 いつも "大所高所" からの話題ばかりかと決めつけていたら、今日の 『天声人語』(朝日新聞) は、 "老猫の死" 云々という実に低い目線の話題が載せられていた。まさに、<世は空前のペットブーム>だということなのであろう。
 そんな中で、もちろん<年に30万匹という犬と猫が、生きることも許されずガス室に消えていく>という事実は、実に恥ずべきことである。犬や猫たちは可愛い存在であるが、同時に "面倒" な側面も無いではなく、その "面倒をみる" のも彼らと共生する上では不可欠なのであり、いわばバンドリングされたセットのはずである。

  "拙宅" でも、内猫たちは大いに家人の手を煩わす。片方の猫は "便秘" であり排便ではパニック状態となるものだから、いざ "催す" と "出るとこ勝負" になるとみえ、部屋のあちこちに大胆な "ばらまき行政" を始めてしまうのだ。
 また、もう一匹の方は毛づくろいのために胃の中に毛玉を拵えるらしく、やたらに "吐く" 。おまけに、 "綺麗好き(?)" なために、その汚した部分を隠すべく辺りにあったものを引っ張ってきて被せる。新聞だの、クッションだの、スリッパだのと手当たり次第に被せて隠すのだ。それが余計に手間を掛けさせることになる。
 そんなわけで、朝一番、彼らのホームグランドである居間に顔を出す者(大体、自分であるが)は、朝から "不安な面持ち" と警戒心で挑むことになるわけだ。
 外猫たちにしても、この寒さでいよいよ "湯たんぽ" を猫小屋に宛がってやらなければならなくなり、夕刻となると何かと手が掛かることになる。

 しかし、 "手の掛かる" ペットたちは、相応以上の "ぬくもり" を人間たちに与えてくれるのは確かだろう。
 『天声人語』では、<人同士とは違う情の注ぎやすさがペット人気の側面にはあるのだろう>と、言い得て妙な表現があった。<情の注ぎやすさ>というと、ペットを可愛がっている者たちの気分を損ねる向きもあるかもしれないが、真実を言い当てていないとは言えまい。
 現代人は、 "情" というものに不慣れな生き方を選ばされているのかもしれないが、その中身は、他者から "情が注がれない" ということへの不満というよりも、同胞への "情の注ぎ方" そのものがわからなくなっている、という事実も横たわっているのかもしれない。同情や共感の希薄化という現象の中にはそんな傾向も潜んでいるのだろうか...... (2009.11.15)













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