ついつい購入手続きをしてしまう衝動を抑えるならば、良い刺激になる情報源だと思う。 "Amazon" の書籍通販サイトのことである。時間つぶしを兼ねて街の書店内をぶらつく感じだが、立ち疲れということもなく新刊本の情報が得られるのでありがたい。
そんな "情報" のひとつに、『はじめて講師を頼まれたら読む本』[大谷 由里子 (著)]という新刊本があった。
かつて、自分も幾度か仕事関係や商工会関連での講演をさせられたことがあり、その都度、講演というものの難しさを感じ続けてきただけに、関心を向けてみたのだ。
今思うと、 "講演(講師)" の眼目というのは、誤解を恐れずに言えば、たとえ専門的に込み入ったテーマであろうが、いかに "聴き手を熱狂させる" かに尽きるのかもしれない。 "聴き手第一主義" 以外ではなかろう。間違っても、 "難しいことを教えてあげるんだかんね!" と気負わないことだ。 "人を使うは使わるる" (人を使おうとすれば、いろいろ気を遣ったりして気苦労をする。)に通じる深慮遠謀が必須のようである。
子どもに無理やりクスリを飲まそうとしたって、ウムと口を閉じられてしまっては万事休すであろう。それと同様に、どんなに講師側が重要なこと、聴いてためになることだと思い込んだことにしても、聴き手が "耳を閉ざす"、"聞き流す" 姿勢に終始したならば何の意味もなくなってしまうことになる。
よく、学校での大昔の授業などでは、そんな時教師が頼る方法といえば、 "これから話すことはテストに出るよ" という脅しのセリフだったかもしれない。が、今どきの市民生活ではそんな "脅し" のネタは何一つ転がっていない。 "美味しさ" で勝負する以外には何の手もないのである。
そんな "情報" のひとつに、『はじめて講師を頼まれたら読む本』[大谷 由里子 (著)]という新刊本があった。
かつて、自分も幾度か仕事関係や商工会関連での講演をさせられたことがあり、その都度、講演というものの難しさを感じ続けてきただけに、関心を向けてみたのだ。
今思うと、 "講演(講師)" の眼目というのは、誤解を恐れずに言えば、たとえ専門的に込み入ったテーマであろうが、いかに "聴き手を熱狂させる" かに尽きるのかもしれない。 "聴き手第一主義" 以外ではなかろう。間違っても、 "難しいことを教えてあげるんだかんね!" と気負わないことだ。 "人を使うは使わるる" (人を使おうとすれば、いろいろ気を遣ったりして気苦労をする。)に通じる深慮遠謀が必須のようである。
子どもに無理やりクスリを飲まそうとしたって、ウムと口を閉じられてしまっては万事休すであろう。それと同様に、どんなに講師側が重要なこと、聴いてためになることだと思い込んだことにしても、聴き手が "耳を閉ざす"、"聞き流す" 姿勢に終始したならば何の意味もなくなってしまうことになる。
よく、学校での大昔の授業などでは、そんな時教師が頼る方法といえば、 "これから話すことはテストに出るよ" という脅しのセリフだったかもしれない。が、今どきの市民生活ではそんな "脅し" のネタは何一つ転がっていない。 "美味しさ" で勝負する以外には何の手もないのである。
前掲書籍の著者の経歴が眼を惹いた。
<......吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売り出し、注目を集める。......>( Amazon 同書籍紹介コーナー)
つまり、今どきの "講演(講師)" は、<吉本興業>的センスと無縁であってはならない! ということを暗に主張しているのかもしれない。決して、皮肉でも冗談でもなく、聴衆の関心度合いのバロメーターである "笑い" を喚起できなければどんな "説法" も奏功しないからだ。
そう言えば、「男はつらいよ」の寅次郎が住職代理の "偽僧侶" で檀家衆に法事の説法を説き住職以上に喜ばれたという話があったのを思い出す。あながち馬鹿にはできない話である。
それで、前掲書籍では次のような<斬新なアイデア>が提示され、これらを踏まえれば首尾よく講師を務められるそうだ。
<◎「60分話す」のではなく、「5分ネタを12本話す」と考え、5分ネタを磨きあげる。
◎成功体験は、「誰にでもできるスキル」に落とし込んで話せば、自慢話にならない。
◎最初の3分は勝負ドコロ。「ツカミ」のネタは、必ず台本にしてブラッシュアップする。
◎余韻が残る講演は、シメの話がうまいもの。3分くらいのシメトークを必ず用意する。
◎講演にメリハリをつけたいときは、「クイズ形式」にして、聞き手に質問する。
◎「どこを見て話していいかわからない」時は一生懸命聞いている「うなずきくん」を探す。>(前掲書より)
まさに「なるほど!」とナットクさせられたものだ。
このご時世、社会の隅々までが "エンターテイメント" で埋め尽くされている。この状況に言いがかりをつける前に、そんな状況下で聴き手を魅了するには最低限何に配慮すべきか、を知っておくことは欠かせないようだ...... (2009.11.16)
<......吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売り出し、注目を集める。......>( Amazon 同書籍紹介コーナー)
つまり、今どきの "講演(講師)" は、<吉本興業>的センスと無縁であってはならない! ということを暗に主張しているのかもしれない。決して、皮肉でも冗談でもなく、聴衆の関心度合いのバロメーターである "笑い" を喚起できなければどんな "説法" も奏功しないからだ。
そう言えば、「男はつらいよ」の寅次郎が住職代理の "偽僧侶" で檀家衆に法事の説法を説き住職以上に喜ばれたという話があったのを思い出す。あながち馬鹿にはできない話である。
それで、前掲書籍では次のような<斬新なアイデア>が提示され、これらを踏まえれば首尾よく講師を務められるそうだ。
<◎「60分話す」のではなく、「5分ネタを12本話す」と考え、5分ネタを磨きあげる。
◎成功体験は、「誰にでもできるスキル」に落とし込んで話せば、自慢話にならない。
◎最初の3分は勝負ドコロ。「ツカミ」のネタは、必ず台本にしてブラッシュアップする。
◎余韻が残る講演は、シメの話がうまいもの。3分くらいのシメトークを必ず用意する。
◎講演にメリハリをつけたいときは、「クイズ形式」にして、聞き手に質問する。
◎「どこを見て話していいかわからない」時は一生懸命聞いている「うなずきくん」を探す。>(前掲書より)
まさに「なるほど!」とナットクさせられたものだ。
このご時世、社会の隅々までが "エンターテイメント" で埋め尽くされている。この状況に言いがかりをつける前に、そんな状況下で聴き手を魅了するには最低限何に配慮すべきか、を知っておくことは欠かせないようだ...... (2009.11.16)
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