"もたつき気味" な鳩山首相は "そのまんま" でいいのだ ......

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 鳩山政権をめぐり、 "もたつき気味" な印象がメディアから伝わる昨今だ。
 あまり騒ぐべきではなく、 "静観" すべき時期なのだと受けとめている。そんなにすべてが "すんなり" と行くほどの環境に新政権は立たされているわけではないからだ。
 つまり、これまでの "自民党政権、自公政権" が積み残した "負の遺産" がそう簡単に "整地" されるはずはないからである。
 財政規模の問題にしたところが、ここまで膨大な "財政赤字" を垂れ流してきたのは一体誰の仕業であったというのか。その膨大な財政出動で景気が上向いたのならばまだしも、その舵取りのまずさによってただただ国の借金部分だけを増大させ続けたのが前政権までの "成果" だったはずだ。
 その他にも、官僚機構と米国の言いなりになって進めてきた執政の結果、容易には抜け難い難局を分厚く残したのが前政権であったと言わざるを得ないだろう。

 別に新政権を甘やかすつもりはないが、現時点で "もたつき気味" な印象があるとするならば、国民が斟酌すべきなのは、これまでの "自民政権、自公政権" の為したことが、いかに杜撰で反国民的であったかという点、その点にこそ厳しい眼を向けるべきなのではなかろうか。
 しかも、 "野に下った" 自民党は、 "敗戦の総括" もできずに、寝ぼけ眼で未だ "与党" への夢を追っかけているとしか見えない。失礼ついでに言うならば、犬の遠吠え的な雰囲気で、揚げ足取り対応に終始していて、 "カウンター" のパワーを微塵とも感じさせなくなってしまった観がある。
 国の将来を憂える、 "憂国" の党であれば、民主党では不可能な "国や社会の将来ビジョン" を今こそ国民に対してマニフェストすべきであろう。
 そうであってこそ、 "二大政党" の切磋琢磨で導かれる正常な議会が実現されるというものである。今現在のような "政権ぬけがら党" のような自民党の "迷い方" では、国民は、民主党新政権への期待にしがみつき続ける選択しか残されていないかのようだ。
 現在、メディアも躍起となっている "イシュー" は、ひとつが "米軍普天間飛行場の移転問題" であり、もうひとつが "鳩山献金問題" ということになろうかと思う。
 前者についてはまた別な機会に書きたいと思っているが、基本的には、鳩山首相が図らずも採っている "優柔不断さ" がほぼ正解ではないかと感じている。
 前政権が何の考えもなく米国の強引さに従ってしまったような "06年の日米合意" をそのまま引き継ぐというのはあまりにも反国民的、反沖縄的であり過ぎるに違いない。
 現在、米国に軍事基地を許してきた世界の各国は、概して、 "お引取りいただく" 趨勢となっていそうである。そこには、米国の軍事的役割を "相対化" する空気が広がっている現実があるのではなかろうか。
 まあ、詳細は措くとして、鳩山新政権が、これまでの "日米関係" を、拒絶するところまでは行かないまでも、立ち止まってクールに見つめ直したとしても、この国の国益に反することにはならないと推測する。むしろ、これまでのような "唯々諾々" とした "追随外交" をしていたのでは、抜き差しならぬ危険な将来選択へと嵌まり込むことになりはしないかと懸念せざるを得ない。

 ところで、もうひとつの "鳩山献金問題" である。とりあえず、さんざん "企業献金!" を喰いまくっていた自民党が批判する立場にはないことだけは明瞭ではないか。
 そのほかには、以下の二つの記事を並べておきたい。

 そのひとつは、
<「昨日は昨日、今日は今日?」/コラム 経済気象台/2009.12.12 asahi.com >
である。

< ウォール街の友人と鳩山首相談議。
 「偽装献金とかで知ったが、鳩山首相はリッチだそうだな」
 「祖父の代から資産家だし、母親は米国でも知られるタイヤのブリヂストンの創業家から来た。そう言えば、ブルームバーグ・ニューヨーク市長だって、大手証券のソロモン・ブラザーズ出で、世界長者番付に載るほどの大富豪だろう。先の市長選では8500万ドル(約77億円)近い選挙資金を使ったそうだが、それが全部自分のポケットマネーだったそうじゃないか」
 「派手な選挙戦だったが、自分のカネだから堂々としていた。市長になってからも、カネに困らないからと、支給される年間20万ドル(約1700万円)近い歳費を受け取らず返上している。だが、市長がタダ働きだと法令違反になると、年に1ドルだけ名目的に受け取っている。ニューヨーク市民も納得さ。これに比べると、鳩山氏が自分のカネや母親からもらった分を使ったのに、やり玉に挙げられたのは不思議だ」
 「日本の政治資金規正法は政治家本人の資金管理団体への寄付は年間1千万円、個人の寄付は150万円に制限し、資産家が選挙や政治活動で有利にならないようにしている。だから献金リストを偽装した失行が問われているのだ」
 「日本の政治スキャンダルの主流は不正な企業献金だろう。企業から政治資金をもらう方より自前のカネを政治に使う方が悪者扱いにされるのは腑(ふ)に落ちない。違法としてもトリビアル〈瑣末(さまつ)的なこと〉だ」
 「昨日は昨日、今日は今日、とばかりに追及に躍起の野党自民党の悪あがきかな。有権者が判断するよ。君のニューヨーク市民のように」という話になった。(昴)>

 もうひとつは、
<「これだけ報道されても 鳩山献金問題には関心なし」/時評コラム 田原総一朗の政財界「ここだけの話」/2009.12.03 nikkei BP net>
である。

<鳩山献金問題には関心がない?
 ......
 この問題を11月29日の「サンデー・プロジェクト」で扱った。そして出演してくれた行政刷新担当大臣の仙谷由人さんに聞いた。......
 ところがそのとき、驚くべきことが起こった。
 鳩山さんの問題の前には、仙谷さんに事業仕分けについて聞いていた。彼は事業仕分けの最高責任者だ。そこでは視聴率が8.5%にまで上がった。
 だが、鳩山さんの献金問題に入ると、視聴率は5%台まで落ちた。
 私は、今、各紙が連日1面トップの扱いで書き立てているのだから、国民の関心が高いと思って献金問題を取り上げた。しかし、視聴率はどーんと落ちた。
 いったい、これは何なのだろう。
 仙谷さんの後には、厚生労働省の問題を長妻昭大臣に聞いたのだが、そこで視聴率はまた上がった。
 なんと、鳩山さんの金の問題のときだけ視聴率が下がったのだ。
 私はいろいろ考えてみて、こう思った。「視聴者は、この問題に触れてほしくない、聞きたくないのだ」と。
 つまり国民はまだ民主党に期待をしている。......>

 要するに、大多数の国民は、今は "平時ではない" のだから、切迫した緊急課題にこそ全力で取り組んでもらいたい、とそう望んでいるのではなかろうか...... (2009.12.14)












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