なぜ、 "閉じ込め症候群" に少なくない人々が関心を寄せるのだろうか ......

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 一昨日に書いた "閉じ込め症候群" については、想像以上に多くの方々が関心をお持ちなのを知った。
 もちろん、自分自身もこの問題に関しては強い関心を禁じ得ないでいる。人間の "命" の問題ばかりか、 "生きること" 自体に関し、あるいは人間という存在を問い返す意味で、鮮明な光を照射しているかのように感じさせられるからなのかもしれない。
 いま少し、 "閉じ込め症候群" について考えてみたいと思い、自分なりに入手可能な情報にも当たってみた。そこでまたいくつかの事を考えさせられることになった。主に書きたいことは三点ほどある。が、今日はその一つにとどめたい。

 先ず、その一つとは、なぜ、この "病" とその "症状" に関して少なくない人々が関心を寄せるのだろうか、という点なのである。多くの事を "他人事" として "スルー" させがちな現代人であるにもかかわらず、なぜこの問題には関心を寄せるのか......。
 確かに、こうした "病" に侵された気の毒な人たちは増え続けているようで、多くの人たちの近辺にもそうした患者さんがおられるのかもしれない。そのために、 "他人事" とは思えない、という場合も大いにあり得るはずだ。また、この "病" の症状の "過酷さ" が、言い知れない "恐怖感" を誘うのも否定できない理由の一つだろう。しかも、 "難病" とは、誰が襲われるかわからない "偶有性" を持つものである点も理由になっているのかもしれない。

 ただ、ひょっとすれば的外れなのかもしれないが、ちょっと別な視点から考えてみると、自分も含めた多くの人たちが、 "マインド" 的には既に、この "閉じ込め症候群" の、その当事者、またはその予備軍となっている......、のではなかろうかという点に眼を向けたいのである。
 端的な言い方をするならば、現代環境のさまざまな側面が、 "コミュニケーションの挫折や障害" を生み落としがちであり、その結果、大なり小なりの "自閉症的傾向" (孤独地獄?)が静かに広がっている......、と見えるからなのである。両者は、一見、方向は逆のようにも思えるが、孤絶した苦悩という点では "地続き" のようではないか。
  "表現手段" は自在であっても、なぜか他者との "意思疎通" が上手く行かず、ひょっとしたら、身体的な "病" としての "閉じ込め症候群" とは次元は異なりはするものの、 "マインド" なレベルで "孤立・孤絶感" に苛まれている日々の状況は、人々をしてこの "症候群" は決して絵空事や "他人事" ではないという心境にさせるのかもしれない。
 つまり、 "ALS(筋萎縮性側索硬化症)" の患者さんたちの "閉じ込め症候群(TLS [totally locked in state])" の苦悩に、 鋭敏に、過敏に"共鳴" してしまうことになる "マインド" の素地が人知れず用意されてしまっている......、と。
 いや、ここまで言うのであれば、元より人間個々人は、共同性に由来していながらも他者との "意思疎通" に困難さを極め、また、現代環境は、その "杜撰さ" によって奇しくもこの事実を露呈させている、と言うべきなのかもしれないが......。

 こうした推測は、現に身体的な "病" に陥っている人たちやその看護、介護に腐心している方々から、何を "暢気なこと" を言っているのかとのお叱りを受けそうではある。
 しかし、次元の相違は百も承知した上で、現代に蔓延する "自閉症的傾向" 、 "うつ" 、 "認知症" などなど、 "迷子" となり心細さに苛まれる "意識" の、その苦悩も計り知れないものではないかと思えてならない。 "意識" が "意識" であるがゆえに、苦痛の "集中砲火" を浴びる点では、現代は相当に過酷な時代だということになる。
 こんな時代であるからこそ、少なからぬ人々は、 "閉じ込め症候群" という "意識" にとっての "究極の試練" に関しては "他人事" では済ませられないのではなかろうか。

 ところで、この "究極の試練" に "人類" として立ち向かうべく、研究者たちが "粘り強い挑戦" を続けているのも事実である。
  "閉じ込められた" 患者さんたちとのコミュニケーション方法を、 "脳波" や "脳血流" の観測で何とか構築しようとする動向や、不可能となった "随意神経系" を通した "言語的コミュニケーション" の代わりに、患者さんの "自律神経系" によって行われる "非言語的コミュニケーション" に耳を傾けようとする動向も注目される。( 「ALS(筋萎縮性側索硬化症)のTLS(totally locked in state)にある患者との意思疎通に関する研究 ― 介護者へのインタビューから」

 これらについては、日を改めて考えてみたい...... (2010.03.24)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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