ことわざに「大は小を兼ねる」とあるが、その逆で「小は大を兼ねる」ということになろうか。
"単二電池" を使う家電製品に、一回り小さい "単三電池" を利用したいと思ったのである。昨今は、小指大の大きさの "単三電池" を使う家電製品が多くなった。そして、 "買い置き" する電池もまた "単三電池" が一般化したようだ。
しかし、家電製品の中には、わずかながら "単二電池" や "単一電池" を使うものもある。これらの電池は、使う当てが少ないことと、何と言っても "嵩張って重い" ということなどから、家電ショップで安売りをしていても買うことを敬遠したりしてしまう。
が、いざ、これらを必要とする際には、わざわざそれらを買うためだけに近所のコンビニや電気屋さんに跳んで行かなければならなくなる。厄介な代物なのである。
自分の場合、 "愛用の家電製品" 一種類だけであるが "単二電池" 使用ということになっている。風呂場で聴く水滴防止のCDプレーヤー付きラジオがそれなのである。
電池が消耗するとCD再生音が変調を来たす。その都度、電池の買い置きはなかったかなぁ......、と気を回すことになる。以前から煩わしいことだと感じていた。
で、 "イマジン" ならぬ閑人(ひまじん)は、考えた。いつも買い置きをする "単三電池" を活用することはできないものか......、と。冬場のラッシュアワー車内のように、 "着膨れ" になる、つまり "単三電池" を "単二電池" サイズへと "着膨れ" にさせれば使えないことはないだろう......、と。
きっと、 "単二電池" よりも質量の小さい "単三電池" は、保持電力が小さく使用寿命は短いであろう、という推定はできた。しかし、 "単三電池" については "充電式電池" も持っていることだし......、と "湯船" の中で閑人は考えていた。
そして、念のためと思い、ネット検索で "調査" してみた。 "単三電池" を "単二電池" サイズへと "着膨れ" にさせるような "グッズ" はないかしら? と。
すると、 "あった" のだ。世の中には、 "イマジン" の働く閑人(ひまじん)が居るものだと感心した。
それは、 "電池スペーサー" ( 「SANYO eneloop 電池スペーサー (単2タイプ2コ入り) NCS-TG2-2BP」 )という代物であり、奇しくも自分がイメージした物その物でであった。 "アダプター" と大仰な言い方をせずに "スペーサー" と呼ぶ "謙虚さ" にも好感が持てた。ちょっとした "感激(?)" も手伝ったのであろうか、さっそく、Amazon で注文して取り寄せることにしたのだった。
何によらずこうした "スペーサー(アダプタ)" というアィディアは、そこそこ活用されているのかもしれない。
より小型でコンパクトなIT製品が普及すると、それら向けに一般化した部品を、従来サイズの製品でも使えるようにしようという着眼がなされる。
たとえば、ケータイで使われる " microSD " メモリを、従来のIT製品の " SD " カード用スロットに流用するための " SD メモリカード変換アダプタ" もこの例であろうし、ノートPC用の " 2.5 インチHDD" を、従来のデスクトップPCの " 3.5 インチHDD" 枠に装着させるための "アダプタ" も思い起こされる。
また、ついでに思い起こされると言えば、 "モノが大事!" であった頃の子ども時代、母親の "生活の知恵" にはこの "スペーサー(アダプタ)" というアィディアが蠢いていたことも想起される。
つまり、運動靴を買う時には、その時点での足の大きさの実サイズよりもワンランク上のサイズを買い、 "綿(スペーサー)を詰めておこうね!" と囁いたこと、あるいは、洋服を買う場合には、ややぶかぶかのサイズを買って "上げ(アダプタ?)をしてあげるからね!" と諭したこと、などなどである。
"資源問題" が、人類の生存に少なからぬ影を落とさんとしている現代、ちょっとしたサイズ問題よりも "実機能" を優先さるべく、 "スペーサー(アダプタ)" という "生活の知恵" を働かすことは、もっと見直されていいのかもしれない...... (2010.04.11)
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