ドル90円割れなら日経平均1万円割れ?/現行世界経済は各国の財政出動の結果? ......

| | コメント(0) | トラックバック(0)

  "ギリシャ財政危機" が、日本にも "かなりリアルな影響" を及ぼし始めた。
 先ず、株価が大幅に下落して、まだ余韻を残していそうである。
<東証大幅下落、終値361円安 ギリシャ危機受け 2010年5月6日15時12分
 大型連休明けの6日の東京株式市場は、ギリシャの財政危機問題を受け、連休中、景気の先行きに対する懸念が世界で高まっていたことから、大幅に下落した。日経平均株価の終値は連休前の4月30日の終値より361円71銭(3.27%)安い1万695円69銭、......>(東証大幅下落、終値361円安 ギリシャ危機受け/asahi.com/2010年5月6日15時12分

 シビァな観測によれば、<ドル90円割れなら日経平均1万円を下回る可能性>との声も上がっている。

<日経平均急反落:識者はこうみる 2010年 05月 6日 12:14 JST
●ドル90円割れなら日経平均1万円を下回る可能性/日興コーディアル証券 シニアストラテジスト 河田 剛氏
 ギリシャ問題への懸念が海外市場で広がったことから日本株も売られているが、海外市場の情勢に合わせているようにもみえる。東京市場は、国内企業の決算が下支えとなっており、足元ではそれほど大きく下げる感じはしない。ただ、今後ポルトガルなどにも飛び火すると、海外市場の懸念が一段強まり、東京市場もそれに反応するだろう。また、外為市場ではユーロ売りに傾いているものの、ドル/円の下げが限定的なので350円程度の下げでとどまっているとみている。日経平均株価の目先の下値めどは1万0500円付近とみているが、今後、ドル/円が90円を割り込むようなら1万円を下回る可能性もある。ギリシャ問題に関しては、これからもくすぶるだろう。何を「材料出尽くし」とするかがポイントだ。>(日経平均急反落:識者はこうみる/ロイター/2010年 05月 6日 12:14 JST

 為替市場での "円高" に関する懸念については、以下のような具体的な報道もある。

<ギリシャ財政危機 日本に影響 5月6日 18時12分
 深刻な財政危機に陥っているギリシャでは、政府の緊縮政策に対する市民の抗議活動で死者が出るなど、社会的な混乱が広がっています。こうした事態が長引いて財政再建への取り組みが遅れれば、急激な円高やヨーロッパの景気の冷え込みを招き、好調な輸出を背景に持ち直しを続ける日本経済への影響が懸念されます。
 東京外国為替市場では、ギリシャの財政再建に対する懸念の強まりを受けてユーロが売り込まれ、1ユーロ・118円台まで円高ユーロ安が進みました。日本の主な輸出企業は、1ユーロ・120円から125円程度を想定しており、円高傾向が長引けば、景気の持ち直しをけん引する電機や自動車などの企業の業績に影響が出かねません。
 このうち、ヨーロッパでの売り上げが全体の3割を占める「キヤノン」はことし、1ユーロ・125円と想定しており、これより1円の円高が年内いっぱい続くと、営業利益が41億円目減りするということです。また、大手自動車メーカーの「マツダ」は今年度、1ユーロ・125円と想定しており、1円の円高で12億円の営業利益が減少するということです。
 ギリシャの財政再建への取り組みが遅れれば、ポルトガルやスペインなど財政が厳しいヨーロッパのほかの国にも信用不安が広がったり、世界の金融市場がさらに動揺したりする可能性もあり、これによって世界の消費者の心理が冷え込んで自動車や家電製品などの需要が落ち込むことも懸念されます。
 円高が長期化し、さらに世界的に景気が冷え込む事態になれば、多くの日本企業が新たな設備投資や雇用に慎重になり、持ち直しを続ける日本経済にも影を落とすことになります。>(ギリシャ財政危機 日本に影響/NHKニュース/5月6日 18時12分

 このところ、 "一見" 、世界の株価は、 "順調な装い" を見せてもきた。そして、<日米欧のファンダメンタルズはマクロ指標にみられるように堅調だ。>とのお定まりの評価も喧伝されていた。
 しかし、中には冷静沈着な経済アナリストたちは、現行の世界経済の表情は "各国の(緊急対策向け)財政出動の結果" ではないのか、との客観的な指摘を忘れることはなかったようだ。

<●自律的な世界経済回復のシナリオに狂い/東海東京証券マーケットアナリスト 鈴木誠一氏
 ギリシャの財政問題は以前から分かっていた話であり、新たな悪材料ではない。世界経済は各国の財政出動の結果として良くなったに過ぎない。それにもかかわらず、株価は異常なプロセスで上昇を続けてきた。景気刺激策で時間稼ぎをしている間に自律的な経済回復の道筋が見えれば良かったのだろうが、現実には財政の方が先に悲鳴を上げてしまった格好だ。世界経済の回復シナリオに狂いが出ていることを、市場は懸念しているのだろう。>日経平均急反落:識者はこうみる/ロイター/2010年 05月 6日 12:14 JST

 とかく、市場の空気を冷やす "懸念材料" というものは、 "半歩遅れ気味" で問題視されるようだ。つまり、半ば "既知・周知" となってから騒がれるという風に。
 とすれば、まだ半ば "未知" であり続ける "懸念材料" が、身を潜めているのかもしれない......。 "回復基調(?)" に水を注すこともなかろうが、今、冷静に考えれば、どんな恒久的な "抜本的対策" が必須なのかが、 "オバマ大統領" の挑戦【 注.1 】などを視野に入れて検討されて然るべきなのかもしれない。

【 注.1 】<......「オバマ大統領は意外としたたかだ」と驚いた。彼は今、ポール・ボルカー元FRB議長の提唱した金融規制案、いわゆる「ボルカー・ルール」を金融機関に適用しようとしている。これは銀行の自己勘定取引を禁止したり、デリバティブの透明性を高めようとするものだ。当然、ウォールストリートの総反撃を受けて、にっちもさっちもいかない状況に追い込まれている。......>(「ウォール街に挑むオバマ大統領のしたたかさ 2010年4月28日」/大前研一の「産業突然死」時代の人生論))

  "さぁ、次に行ってみよ~!" という、 "行け行けドンドン" 方式の踏襲ばかりじゃあ、昨日の話のように「焼け棒杭(ぼっくい)に火がつく」という "再燃" が繰り返されるだけのように思えるのだが...... (2010.05.07)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: ドル90円割れなら日経平均1万円割れ?/現行世界経済は各国の財政出動の結果? ......

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://adhocrat.net/mt/mt-tb.cgi/1122

コメントする

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このブログ記事について

このページは、yasuo hiroseが2010年5月 7日 00:01に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は、
 「"再燃"か? ギリシャ財政危機、アイスランド火山噴火/"リピーター"が怖い?! ......
です。

次のブログ記事は、
 「ダウ一時1万ドル割れ/ギリシャ問題&アルゴリズム取引&トレーダーの誤発注? ......
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック