体温にも近い "猛暑" の今日、そうなるとも知らずに朝から始めてしまった書斎の蔵書整理! うんざりする程の汗をかきかき考えたことは、やはり「紙」の書籍は "時代遅れ" なのかなぁ......。やたらに嵩張(かさば)るし、量が増えるとその重量は一般家屋の床には堪えるはずだ。「紙」の書籍は "風合い" はあって捨てがたい気がするものの、機能優先主義の昨今の生活からは次第に離れつつあるのかなぁ......。
で、ふと思い起こすのが、 "電子書籍" 化という新手法である。
昨日も書いた<出版物をスキャナーで読み込んで電子文書に変換>という技のことであり、人気の新型情報端末 "iPad" などの登場で、にわかに注目を浴びつつある。
現に、ご自分の蔵書を "電子書籍" 化している人たちが増えているとかである。
<蔵書をバラしてPDFに 「自力で電子書籍」派、増える
本やコミックの背表紙を切り落とし、全ページをスキャナーで読み込んで自家製の電子書籍を作る人が増えている。新型情報端末iPad(アイパッド)など、電子書籍を読める機器の登場が追い風になり、裁断機やスキャナーの売り上げも伸びている。
大阪府豊中市の会社員の男性(24)は6月から、持っている本や雑誌の「電子化」を始めた。背表紙を大型の裁断機で切り、バラバラになった本をスキャナーにセット。1冊数分で自動読み取りが完了し、PDF形式で保存する。「作業は予想以上に簡単」という。
蔵書は増え続け、部屋を占拠してしまうのは時間の問題だった。裁断機とスキャナーで7万円近くかかったが、「出張時に何冊分もの本を持ち歩けるし、パソコンで処理すれば全文を検索でき、知りたいことが書かれているページにすぐたどり着ける」とメリットを挙げる。
東京都の公認会計士磯崎哲也さん(48)も、自前の電子書籍をiPadに収めて持ち歩く。「実際に作業してみると楽で驚いた」。作り方をブログで紹介し、反響があったという。
日本でも電子書籍端末は普及しつつあるが、出版社の電子書籍ビジネスへの本格的な進出は始まったばかり。電子化は著作権法上の「複製」にあたるが、個人的な読書など「私的使用」のためであれば問題ない。マンガ本などを電子化する人は前からいたが、端末の登場でより多くの人が興味を持ったとみられる。
「自作に最適」と紹介されたスキャナーは、今春の販売数が前年同時期に比べて3割以上伸び、発売以来累計で100万台を売るヒット商品に。定価で5万円以上する裁断機も好調で、取り扱う文房具メーカーのプラス(本社・東京)は、「元々業務用だったが、電子書籍が注目され、個人の需要が増えた」。......(千葉雄高)>(蔵書をバラしてPDFに 「自力で電子書籍」派、増える/asahi.com/2010年7月18日18時1分)
自身も含めてそうなのだが、蔵書へのこの "対処法" は今後益々関心を呼びそうだ。
ただ、そうは言っても要注意な点は、昨日も書いたこれをビジネスとすることの "違法性" である。再度、繰り返すと以下のとおりとなる。
< 問題も出てきた。東京の業者が4月に1冊100円で裁断、スキャンを代行するサービスを開始。別の複数の業者も代行業に参入した。
代行の可否はネット上で論争になったが、「著作権法は私的使用する者自身が複製することを求めており、業者が営利目的でスキャンを代行することは違法」(神戸大大学院の島並良教授)といった見解が主流。日本書籍出版協会(東京都)は、「このまま営業を続けるならば何らかの対応を検討せざるを得ない」との立場だ。
樋口清一事務局長は、自作の電子書籍について、「私的な利用なら仕方がない」としつつも、「コミックなどは電子化されれば、ネット上で違法に流通する恐れも出てくる」と心配する。>(同上サイトより)...... (2010.07.20)
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