Apple の新製品 "iPhone 4" について、電話機能に関して電波の受信感度が低下するという不具合が指摘され始めた、という点については先日にも書いた。(「"iPhone 4"の受信感度に苦情多発/"ルーキー"には過剰期待とリバウンドが付き物? 」当日誌 2010.06.27)
その後、訴訟社会米国ならではと言うべきか、下記のとおり、とうとうと言うか予想されたとおりと言うか、 "訴訟" へと突き進んでいるようなのである。
<【ニューヨーク=共同】日本や欧米で人気となっている米電子機器大手アップルの新型携帯電話「iPhone(アイフォーン)4」の受信トラブルをめぐり、アップルと通信会社に対して販売中止などを求める複数の訴訟が米国カリフォルニア州などで起こされたことが1日分かった。米メディアが伝えた。
原告側は、iPhone4の持ち方によって電波の受信状態が悪化すると指摘。「欠陥を知っていたのに販売前に顧客に明らかにしなかった」などとして詐欺の疑いもあるとし、懲罰的な損害賠償に加え、問題が解決されるまでの販売中止などを求めている。
アップルは、アンテナが埋め込まれている本体の左下部分を持たないことや別売りカバーの使用を顧客に求めているが、原告側は不自然な持ち方や30ドル(約2600円)近い負担を強いられると反発。無料でケースを提供するよう要求している。
iPhone本体側面の金属部分はアンテナを兼ねているため、触ると受信状態が不安定になる可能性がある。場合によっては通話が中断することもあり、6月24日の発売以降、日本や米国などで多くの苦情が報告されている。>(「iPhone受信トラブル、米で販売中止求め提訴/本経済新聞 電子版/2010/7/2 10:26」)
この間書き続けているように、現在進行中なのは、ケータイ向け・多機能端末向け "プラットフォーム" をめぐる熾烈な "覇権戦争" である。もちろん "戦争" 騒ぎとなっているのは、それだけこのシェア争いがIT企業の今後の収益性に多大な影響を及ぼすことになるからだと言うべきであろう。
したがって、当然のごとく "何でもあり(?)" のバトルということにもなりそうであり、 "訴訟" が起こされることにしても、我々一般凡人が考えるような特別な出来事でもないのかもしれない。
ただ改めて思うのは、たとえにもある「出る杭(くい)は打たれる」ではないが、 "一人勝ち" 的な企業は、成功と隆盛を極めれば極めるほどに、同時に "厳しい" 衆目と "非寛容" な要求などにもさらされることになるという点である。
"トヨタのリコール問題" が記憶に新しいが、ことによったら " Apple バッシング" というような薄気味悪い流れが生まれたりするのであろうか...... (2010.07.02)
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