昨日も書いたように、"電子書籍" 化のベースである "PDF 電子書籍" 化を進めたならば、しっかりとこの処理が生み出す "メリット" に目を向けたいものである。
単に、"ペーパレス" になるとか "ポータブル" だからとかというありきたりの事実以上に、もっと使い勝手の上での "メリット" を発掘してもいいはずだと考えている。
その場合、その "メリット" が生まれる根拠としては、 "PDF 電子文書技術" が秘めた機能レパートリーと、 "iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末が秘めた諸機能、諸能力とが二重になっていることがわかる。
以前に、<PDF電子文書技術活用のすすめ (2010.07.24)~> という一連の "PDF 電子文書技術活用" のテーマにこだわったのも、何を隠そう、すでに "PDF 電子文書技術" 自体がそれだけでかなりの "便利さ=メリット" を持っていると見なしてきたからなのである。
もちろん、 "透明テキスト付き PDF" によって達成される "全文検索" という機能のありがたさは格別だと言うほかない。だからこそ、もし "紙書籍" を "PDF 電子書籍" に変換するのであれば、相応の "解像度(300 dpi以上)" でスキャニングしておき、 "透明テキスト付き PDF" 文書に "格上げ(?)" できる可能性を残しておくべきだと思うのだ。
さて、 "紙書籍" の "PDF 電子書籍" 化を進める過程で、いまひとつ "欲張って活用" して良いかと思えるのは、これまた "PDF 電子文書技術" のレパートリーのひとつである "リンク機能" であろう。
つまり、 "電子書籍" 内部で、クリックないしタップによって瞬時に所定の該当箇所へと "跳ぶ" 機能のことだ。たとえば、 "目次" の項目や一文をタップしたら、直ちにその "章や節" なりに移行するという具合だ。 "戻り" の "リンク" をも埋め込めばさらに使い勝手が良くなる。
Web ページでは当たり前のように使って馴染んでいるだけに、タップひとつで指示が出せる "iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末を使う以上は、この "リンク機能" をあわせて使わないという手はない。
実際に、 "紙書籍" のスキャニング工程から作成した "PDF 電子書籍" に、"Adobe Acrobat" を使って "リンク機能" を埋め込んで加工してみた。
そして、"iPod touch" の "iBooks" の "本棚/PDF" に転送してみると、この機能はしっかりと維持されて問題なく機能したものだ。ただ、 "リンク元" を表す "ボックス" (枠)は表示されなかったが、それは些細な問題でしかない。
"Adobe Acrobat" では、この "リンク機能" を埋め込む "ツール" が用意されている。ちなみに、「メニューバー」⇒「ツール」⇒「高度な編集」⇒「リンクツール」と進み、後はウィザードにしたがって "直感的に" 対処すれば、そんなに難しくはない。
"iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末を使用するのは、バカチョン的操作でスピィーディに事を運ぶ点に醍醐味があるはずだ。とすれば、せっかく、"紙書籍" の "PDF 電子書籍" 化にまで足を踏み入れたのであれば、もう一歩進めて、さらに使い勝手が良くなる加工を施すというのも、あり! のはずだ...... (2010.08.24)
コメントする