"紙書籍" の "蔵書" を "電子文書・書籍" 化したいというニーズの大きさに劣らず、"Text 文書" を "電子文書・書籍" 化したいというニーズが小さくないことは繰り返し書いてきた。
たぶんそのニーズは、"iPhone、iPad、および iPod touch" などのポータブルな端末で "Text 文書" を活用したいという願望に刺激されているのだろう。しかも、これらの端末では、直接的には "Text 文書" を "扱えない" という制約が拍車をかけてもいる。
そんなことで、自分も "Text 文書" を何とか "電子文書・書籍" 化したいものだと試行錯誤を続けてきたわけだ。
その端末側のプロパティなアプリである "ポケット文庫 SkyBook" を "流用(?)" して自前の "Text 文書" を読むという試みも既に行った。(参照 <"iPhone/iPod touch"での"ポケット文庫 SkyBook"で、"自前のテキスト文書"を読む (当日誌 2010.07.31)>)
さらに、"Text 文書" の "ePub"化 を効果的に達成するフリーの変換ソフトである "ChainLP" と "Sigil" についての "実地検証(?)" にも手を染めた。(参照 <"Text 文書"を"ePub"化するのに効果的な"変換&編集"ソフト/"ChainLP"と"Sigil" (当日誌 2010.08.15)>)
だが、やや "灯台下暗し" の感がないでもなかった。
つまり、"iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末で読める "電子文書・書籍" という観点に立つならば、必ずしも "ePub フォーマット" の "電子文書・書籍" 化 に固執しなくてもよくて、立派な "電子文書・書籍" である "PDF 文書" 化で差し支えないわけなのだ。
と言うことで、<"Text 文書" の "PDF 文書" 化>というテーマに遅ればせながら辿り着いた次第なのである。
実を言えば、以前に "Adobe Acrobat" を使ってこれを試みたのであった。だが、同ソフトのこの点についての "ノウハウ" がなかったため、思うような結果を得ることができなかった。
誰でもが考えるように、"Adobe Acrobat" でこの "Text 文書" を、メニューバーから「ファイル」⇒「開く」で開いてやれ、と思ってそうしてみた......。
ともかく「開く」ことができて、どうやら "PDF 文書" 化はなされたようなのではあったが、「テキストの折り返し」は "無い" し、文字サイズは 200~300% に拡大しなければ読めない......、状態だったりであり "表示" 状態が手のつけられない状態だったのである。したがって、こりゃダメだ~と諦めかけていたのであった。
が、ひょんなことから "Adobe Acrobat" による<"Text 文書" の "PDF 文書" 化>の "正攻法" らしきものを見出すことになったのである。
同ソフトの "ヘルプ" を丹念に(?)追ってみると、ちゃんとちゃんと説明されていたのである。長くはなるが、この部分を探すのも結構大変なので引用させてもらうことにする。
< 変換するテキストファイルの表示オプションの設定
PDF ファイルに変換するテキストファイルのフォントのプロパティおよびその他の表示特性を設定できます。
テキストファイルの表示オプションを設定するには:
1.次のいずれかの操作を行い、Web ページの変換設定ダイアログボックスを開きます。
●ファイル/PDF の作成/Web ページを選択するか、ツールバーの PDF の作成メニューから「Web ページ」を選択します。
●ツールバーで、Web ページから PDF を作成ボタン をクリックします。
●アドバンスト/Web Capture/Web ページの追加を選択します。
2.「設定」をクリックします。
3.Web ページの変換設定ダイアログボックスの「一般」タブで、「テキスト」をダブルクリックするか、「テキスト」を選択して「設定」をクリックします。
4.「一般」タブで、次のオプションから選択します。
●「カラー」では、テキストおよびページ背景のデフォルトの色を設定します。各オプションの横のカラーボタンをクリックしてパレットを開き、色を選択します。
●「余白で折り返し」を選択すると、テキストファイルの余白の位置で行が折り返して表示されます。Web ページの幅はあらかじめ設定されていないため、通常はこのオプションを選択します。選択しない場合は、改行文字または復帰文字でのみ行が折り返すため、ページの幅は最も長い行に合わせて広がります。
●「テキストの折り返し」は、「余白で折り返し」が選択されている場合に使用できます(詳しくは、折り返し機能の概要と最適化を参照してください)。
●「1 ページ内の行数指定」を選択すると、PDF ページに表示できる行数を指定できます。
5.「フォントとエンコーディング」タブを選択して、本文、見出しおよびフォーマット済みテキストのフォントを指定します。
●「入力エンコーディング」では、ファイルのテキストのエンコーディングを設定します。
●「言語特有のフォント設定」では、テキストで使用するフォントを設定します。テキストの表示に使用するフォントを変更するには、「変更」をクリックし、メニューから新しいフォントを選択し、「OK」をクリックして変更を適用します。
●「フォントのサイズ」では、テキストに使用するフォントのサイズを設定します。
●「可能な場合システムのフォントを埋め込む」を選択すると、ページで使用されているフォントが PDF ファイルに保存されるため、テキストは常に元のフォントで表示されます。フォントを埋め込むとファイルのサイズが大きくなることに注意してください(詳しくは、フォントへのアクセスとフォントの埋め込みを参照してください)。>(「Adobe Acrobat 7.0 Professional Help」/「Acrobat を使用した Adobe PDF ファイルの作成」/「変換するテキストファイルの表示オプションの設定」より)>
この<表示オプションの設定>によって、"iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末におけるアプリ "iBooks" の "本棚/PDF" でも実に快適に読める "PDF 文書・書籍" が出来上がる。実際、端末側にアップロードして表示状態を確認してみたが、 "これなら使える!" という出来具合であった。
それにしても、<ファイル/PDF の作成/Web ページ>という手順で、ローカルPC内の自前の "Text 文書" の "パス" を、Web ページの "URL" 指定に差し替えて実現させるというのは、ほとんど "裏技" 的な方法! のようにも思えた。
この "使い方" に気づいていたユーザーにとっては何でもないことかもしれないが、自分のような "「ヘルプ」黙殺派" にとっては、まさに恐縮の至り以外ではなかった...... (2010.08.28)
コメントする