アップルは、早くも "既存ユーザーを悔しがらせる!" 自分もまたその一人である。
もともと自分は、画像装置ならカメラでもTVでも、その "解像度" について結構こだわる方であった。
そして、気に入って使っている "iPod touch" にしても、 "極小画面" でありながら
比較的 "高解像度(480×320)" であったことに魅力を感じたのだった。
まして、ここに来て、 "電子書籍" 作りにはまってみると、"小さな文字" をどの程度鮮明に表示するのかといった "解像度" の問題が気にならざるを得ない。
そんな矢先なのである、大幅に "解像度アップ" された "新型 iPod touch" がリリースされるというニュースが飛び込んだのは。確かに今後への期待感が膨らむとともに、まだ買って間もない "旧機種" を手にしながら、ああ、もうちょっと待てば良かったかなぁ......、という悔しい思いが走るのも禁じえない。
<アップル:新型iPod発表 小さく、高機能に 新携帯OSも
米アップルは1日(日本時間2日)、米サンフランシスコで開いたイベントで、携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の新商品を発表した。発表されたのは「shuffle(シャッフル)」「nano(ナノ)」「touch(タッチ)」の3種類で、来週から販売を始める。同社のスティーブ・ジョブズ社長は「iPod史上最も革新的なラインアップだ」とアピールした。
「シャッフル」は従来より小型化したうえで操作ボタンを付けた。記憶容量は2ギガで、価格は4800円。「ナノ」は、ボタン部分を省いてタッチパネルで操作することにより、これまでのモデルの約半分の大きさに。8ギガモデルが1万3800円、16ギガモデルが1万6800円。「タッチ」は液晶画面を携帯電話「iPhone(アイフォーン)4」と同程度の高解像度にしたほか、内側のカメラを使ってビデオ通話ができる。8ギガモデルが2万900円、32ギガモデルが2万7800円、64ギガモデルが3万6800円。
このほか、携帯端末向け基本ソフト(OS)「iOS」の新バージョン「4.1」と「4.2」も発表。「4.1」は「iPhone」と「iPod touch」向けで、写真撮影機能などを高機能化した。「4.2」は「iPad(アイパッド)」向けで、「4.1」と同等の機能が使えるほか、無線経由での印刷などができる。
また、楽曲購入などができるソフト「iTunes」の新バージョン「10」も発表。「10」には、お気に入りの音楽などを友人らと共有できる「Ping」のサービスなどが新たに加わっている。【毎日jp編集部】>(アップル:新型iPod発表 小さく、高機能に 新携帯OSも/毎日jp/2010年9月2日)
"悔しい箇所" というのは、<「タッチ」は液晶画面を携帯電話「iPhone(アイフォーン)4」と同程度の高解像度にした>というところだ。
<新型 iPod touch>は、 "960×640ピクセル解像度、326ppi、Retinaディスプレイ" という画期的な仕様であるそうな。ちなみに、"Retinaディスプレイ" とはアップルのサイトで以下のように吹聴されてもいる。
< Retinaディスプレイなら、iPod touchで見るもの、体験するもの、すべてが驚くほど美しくなります。Retinaディスプレイはピクセル密度がとても高いので、人間の眼ではひとつひとつを識別できないほど。ゲームも、ビデオも、写真も、画面から飛び出しそうなほど生き生きと映し出されます。本、ウェブページ、Eメールのテキストは、どんなサイズでもくっきりと鮮やか。見るものすべてが、いっそうシャープになります。楽しさを、さらに圧倒的なレベルにまで引き上げる、最先端のディスプレイです。
――1ミリあたりのピクセル数を、さらに多く。
iPod touchのスクリーンの裏には、先進的なテクノロジーが隠れています。幅わずか78ミクロンのピクセルを開発することで、Appleのエンジニアたちは、一世代前のiPod touchモデルと同じサイズのスクリーンに4倍もの数のピクセルを載せることができました。326ppiという高いピクセル密度を誇るiPod touchなら、あらゆるサイズのテキストやグラフィックスが、あくまでなめらかに、みずみずしく表現されます。あなたの眼は、きっと画面に釘付けになるはずです。>(「RetinaディスプレイがiPod touchに」/アップルサイト)
ああ、悔しい! 読めば読むほど悔しい。でも考えようによっては、コンテンツ作りの立場とすれば、これでちょうど良いのかもしれないと慰めたりもしている。
と言うのも、アウトプットを "一段低い解像度" の機種で確認しておけば、"上位機種" では問題が出るはずがないと思われるからである。
それにしても、"液晶デバイス" を含めた "半導体デバイス" の "進化発展" のスピードと低コスト化は、聞きしに勝る目覚しいものがある。格段に機能アップしつつ、低廉化していくのだから関連製品の製造販売も "光陰" との勝負であろう。まるで "生鮮食料品" のごとく "在庫イコール価格超下落" なのだから...... (2010.09.03)
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