どういうわけか "セレンディピティ(serendipity)" という言葉やその発想が好きである。過去に何度もこれについては書いてもきた。
( c.f.< "サプライズ"、"セレンディピティ" を喪失する時代?(当日誌 2008.08.19)>)
ちなみに、<セレンディピティ(英: serendipity)とは、何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見をする「能力」のことを指す。(平たく云えば、ふとした偶然をきっかけに、幸運を掴む事。)>(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)とある。
だが、自分の解釈では、脳というものは、実は "意識下" でも "メタ思考(?)" を続けているのであって、その結果、"思いがけず妥当性のあるアクション" を誘発することもあり、それが囚われていた考え事を一気に "氷解" させることがある......、というものではないか、と。 過去に何度も実感したことがあるため、そんな解釈をするようになったわけだ。
ところで、今回もそんなところかなぁ......、と思うような経緯があった。大した話ではなくて、"PCの故障" にまつわる些細な出来事である。以前、次のような "不具合現象" があったことを書いていた。
<今ひとつ、これは余談となるが、昨今、常用のノートPCの調子が今ひとつだったという点もある。いや、実はこの点が大きかった。
その不具合現象なのだが、この<EASEUS Partition Master>がPCの "再起動" 後に行うはずの処理が、どういうわけか "自動的にキャンセル" されてしまうという "異変" が続いていたのである。そればかりか、Windows の基本処理である "ディスク・チェック" という、これもまた"再起動" 後に行われるはずの処理が、指定してもどういうわけか "キャンセル" されてしまうのであった。あたかも、PCの "再起動" 直後に "いずれかのキーを押す" 動作をしたかのような結果になってしまうのであった。
この原因は、結論的に言えば、ハード的な故障のようなのであり、ノートPC内蔵のキーボードの故障以外には考えようがなかった。と言うのも、同型番のノートPCにHDDを入れ替えて動作確認をしてみると全く問題がなかったからであり、まま、こうした故障も発生するらしいのである。この "キーボードのハード的故障" は、他に目立った支障をもたらすものではないだけに見過ごされがちだが、困った "故障" である......。
まあ、この点の詳細はおくとして、そんなことで "ディスク・チェック" が掛けられない事態が継続していただけではなく、<EASEUS Partition Master>自体も使えない状態が続いていたのであった。
で、やむなく代替のノートPCにHDDを入れ替えるといった思い切った対策で、漸く、延ばし延ばしにしてきた<EASEUS Partition Master>による "HDDクローン・コピィ" が実施できるようになったというわけなのである。>(<久々の"HDDクローン・コピィ"/VersionUpされたFreeの"EASEUS Partition Master"(当日誌 2010.10.04)>)
もちろんこのままでは気分が良くないので何とか修復したいと考えた。"キーボードのハード的故障" ならば、試しに、同種のノートの "中古キーボード" を "ネット・オークション" で入手しようかと考えたのであった。
そう都合よく "売り手" が出るものでもない。ところが、先日偶然に見つけたのであった。早速、"入札" をしたところ、自分の "入札額" を超える者は現れず、長らく "最高入札者" としての状態が続いていた。これは楽勝だな......、とほくそえみ、オークションの "終了時刻" を待つことにした。しかも、油断をして......。
で、気がついてみると "終了時刻" が10分ほど過ぎてしまっていた。 "昼寝をしたうさぎ" さながら、あっ、マズイ! と悟り、"ネット・オークション" 画面に再アクセスしてみる自分だった。
が、"終了時刻" の直前15分ほど前に、たったの "100円上乗せ" の "入札額" で "落とした" 者が現れていたのである。愕然とさせられたものである。気分が収まらなかった......。
で、ここまでの話は、何ら "セレンディピティ" とは関係していない。ここからなのである "セレンディピティ" もどき(?)は......。
何としても気分が収まらなくになった自分は、"何かを探す" ような思いで、"不具合" 中のノートPCを分解し始めていた。先ずは、当該の "キーボード" の "着脱" (付けたり外したり)をトライしてみて、その結果確認をする。まったく変化は見当たらない。
その他にも思い当たるハード的チェックを実行してみたが、芳しい結果は何も得られなかった。やはり、"キーボードのハード的故障" なのかなぁ......、と分解中のノートの内部を虚ろに覗き込みながら思案したものであった。
と、その時に "セレンディピティ" 的アクション(?)が誘発されたのである。さしたる強い根拠があったわけではなく、"CD(DVD)" ドライブを "着脱" してみるか......、と誘発されたのであった。
多少、根拠があったとすれば、"起動時" でのトラブルであることと、"ブート順番" で "CD(DVD)" ドライブからの "ブート" という設定を何度もしていたことからのインスピレーションだったのかもしれない。
ところが、この "アクション" によって、すべての不具合原因が "CD(DVD)" ドライブの "微妙な不具合" によって引き起こされていたことが判明したのであった。つまり、"キーボードのハード的故障" なんぞでは全然なかったのである。
自分は、"何かを探す" 思いで作業を始めたワケだったが、見事それを探し当てることができたと実感したのであった。つまり、"ネット・オークション" で "不首尾" だと思ったことこそが間違いだったのであり、それで "良かった" のであり、もし手に入れていたならば、何重もの "ガッカリ" を経験しなければならないところだったのである。
話は、高がこれだけのことでしかない。なァーんだと思われるに違いなかろう。しかし自分としては、実に奇妙な "因果関係" の流れを感じないわけには行かないでいる...... (2010.10.19)
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