"プレゼン" でPCのディスプレイ画面などを使うのはもはや当たり前となっている。
とにかく、ビジュアルなものが果たす説得力は小さくないからだ。また、こうした画面をスピーディに操作、活用するならば、紙の書類をバサバサと出し入れするよりも貴重な時間を有効に使えるという利点もある。
自分もかつて、事務所の応接室には、手元にノートPCを置き、それと大画面のディスプレイとを接続して設置するという環境を設えたものだ。顧客には、自分が手元のノートPCで行う操作を、大画面ディスプレイで見てもらおうというものである。
また、凝り性の自分は、とあるセミナーでの講演を、ノートPCに繋いだ "プロジェクタ" でスクリーンに投影しながら話すという、その当時ではめずらしい部類のスタイルで務めたこともあった。
そのセミナーのためにわざわざ "MS PowerPoint" を駆使してコンテンツを一から制作したのだったから大袈裟この上なかった。
ところで、なぜこんなことを思い起こしたのかというと、"iPad" のアクセサリ類を調べていたら、"iPad Dock Connector - VGAアダプタ" という "プレゼン" にお誂え向きのアダプタがあることを知ったからである。
<iPad Dock Connector - VGAアダプタでiPadをテレビ、プロジェクタ、VGAディスプレイにつなぎ、ビデオやスライドショーを大画面で楽しめます。
iPad Dock Connector - VGAアダプタは、Dockコネクタ側をiPadやiPad Dockに接続し、VGAアダプタ側をプロジェクタやディスプレイのVGAポートに接続して使用します*。
注記: 下記のApple製アプリケーションをVGAディスプレイに表示できます。:
* ビデオ
* 写真 (スライドショーの再生)
* YouTube
* Keynote
* Safari (一部のビデオコンテンツ)
iPadのホーム画面の表示やミラーリングはできません。
また、App Storeからダウンロードした他社製アプリケーションに関しては、別途ご確認下さい。>(Apple Stre Apple iPad Dock Connector - VGAアダプタ)
ただし、このアダプタ製品の "レビュー" の中には以下のような指摘もあり、快適な使い勝手のためにはまだまだ課題を残していそうだ。
< keynote@ipadのプレゼンテーションモード、写真@ipadのスライドショーは出力可能。
VGA投影できるのは、一部のソフトの投影モードの画面のみであることにご注意。当方、プレゼンテーション用に購入したので問題ありませんが、PCにVGAをつなぐと画面そのものが投影される という使い方はできません。
keynoteなども当然、編集中の画面は投影されず、プレゼンテーションモードのときだけ投影されます。
ちなみに、keynote@ipad、しばらく押しているとレーザーポインタのようなアニメが表示されて、指さすことができる、という面白い機能があります。しかし、VGA出力中はipadの画面は真っ黒。モニタ用のディスプレイもしくは投影されている画面を振り返りながら指さすことになります。このあたりはソフト側も改善が必要。......>
Windows 搭載した通常のPCでは、こうした "VGAアダプタ" を繋いで、手元のPCディスプレイと、接続されたディスプレイの双方の画面をアクティブにさせることができる。だから、手元で通常のPC操作をしながら、顧客には別の大画面ディスプレイを見てもらうことができるわけだ。
だが、どうもこの "iPad Dock Connector - VGAアダプタ" は、そこまでの "利便性" をまだ達成させてはいないかのようである......。だから、<iPadのホーム画面の表示やミラーリングはできません。>との断りがあるわけだ。
もし、ポータブルでなおかつタッチパネルなどといった操作性の良い "iPad" が、通常のPCと同様な機能が果たせるようになると、"プレゼン" などの活用用途でさらに期待が増すことになるだろうに......、といささか残念な思いがしたのだった。
ただ、"iPad" 程度の画面サイズ(1024 * 768)であれば、しかも画面タッチの操作ができるのであるから、机上に顧客側が見やすい向きの置き方をして、"プレゼン" 用で活用することは大いにアリだと思えてならない。
何しろ、セールスマンの中には、まるで電話帳のように "分厚い" カタログ集を持参でお越しになる方も相変わらずいらっしゃる。まあそれはそれで "熱意" という雰囲気の演出にはなるのだろうけれども大変過ぎよう。
そこで、タブレットPCのポータブル性という長所が活かされた上で、より効果的な "プレゼン" 用コンテンツとして制作された "電子書籍" スタイルのそれらを援用するというワザも、また大いにアリだと思えるわけだ。
その場合、公式ホームページや販促ツールのようなインパクトが希薄なコンテンツに依存せず、セールス担当者の個性的色彩を盛り込んだ、そんな "プレゼン" 用コンテンツが駆使されれば、顧客が受ける印象は大幅に違って来るのではなかろうか...... (2010.11.21)
コメントする