昨日から持ち越していた "ePub 電子書籍" 編集での "悩ましい" 表示不具合問題複数個を、なんとかすべて解消することができた。
但し、PCと "iPad" との間で同期(転送)をとった回数はかなりの数にのぼった。ネバリのスタンスがなければ叶わない作業であった。
今回の不具合が手ごわかったのは、昨日も書いたように、さまざまな "WYSIWYG" 方式の開発・編集ツールが何ら問題視せずに表示したにもかかわらず、いざ "iPad" へ転送してみると、意に沿わない表示結果を返してくる点なのであった。
もうこうなってくると、いかにして "iPad" の御機嫌伺い(?)をするか、というような卑屈な姿勢にさえなってしまうものだ。
若干具体的な話をすると、不具合表示の大半が、 "行" の "センタリング" とか "右寄せ" に関わるものであった。 "css" で、その箇所を "text-align: center;" とか "text-align: right;" などとしっかり設定していても、一向に有効とならなかったのだ。もちろん "Sigil" や "Adobe Dreamweaver CS4" などのツールでの結果も何ら問題はなかった。
そして、さまざまな修正やトライをしてみるうちに、思い付く手が次第になくなってくるのだった。とうとう、これでダメなら大幅にレイアウトを変えてしまうか......、と諦め気味となり、最後に思い付いた方法を講じるに至った。
かなりローカルな話となるが、当該の "行" はそれまで、<p 要素>というタグを設定していたのだったが、これを<h1 要素>系列のそれに置き換えて設定したのである。
そのヒントとなったのは、同一ファイルの別の箇所で使っていた<h1 要素>系列での機能が "有効" となっていたことに気付いたからであった。
ちなみに、<p 要素>とは "paragrph(段落)" の頭文字をとった要素指定のタグであり、<h1 要素>とは "heading(見出し)" という要素指定のタグのことであり、いずれも "XHTML" で頻繁に使われる汎用的なタグなのである。
妙な表現をするならば、<h1 要素>(~<h6 要素>)の方がどちらかというとウエイトのあるタグだとの印象を受けてきた。
しかも、作業中のファイルでも、水平位置指定に関しては、<h1 要素>の方は間違いなく "有効" となっていたために、それじゃあ、これに置き換えて試してみようと考えたのであった。そして、この判断が奏功したというわけなのである。
ひょっとしたら、<p 要素>については、当該個所の指定を相殺するような別箇所での指定がなかったとは言えない。が、ともかく、水平位置指定に関する問題は見事に解消した。
こうした推移(成り行き?)を振り返る時、日頃見下しがちな "対症療法" のアプローチもまんざら捨てたものじゃない、という思いが浮かんだ。
確かに、"理詰め" で根本原因が究明できればそれに越したことはなかろう。しかし、事、ニュー・デバイスのように内部仕様が認識不可のケースでは、"理詰め" も何も成り立ちようがなく、残されているのは "対症療法" の積み重ねしかないようだ...... (2010.12.13)
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