年末から梃子摺っていた "ePub 変換" プロセスのちょっとした問題を、この正月元日にようやく解決した。それも、"XHTML & CSS" の基本に則り、しらみつぶしでファイルリストを見直すというオーソドックスな方法によってであった。
<"Sigil"で暗礁に乗り上げていた"ePub"ファイルを"Calibre"で仕上げさせてみた?!(当日誌 2010.12.31)> というような、一見、あざといアプローチに惹かれがちではあるが、結局、"Calibre" のアウトプットを過大評価することはしなかった。あくまでも、参考データにするだけに留めた。つまり、当該の自作ファイルでも、アプローチを吟味しさえすれば "iPad"・"iPod touch" で妥当に表示されるようになる、というその点だけの証左を頂いたというわけである。
ところで話題は変わるが、もう十年以上も以前に、"Web ページ" 作成の玄関口に差し掛かっていた時、その作成方法としては大きく分けて二通りのアプローチがあった。
一つは、もちろん "HTML" でスクリプトを組み上げて行くものである。そしてもう一つは、いわゆる "ホームページ・エディタ" を活用させてもらう方法であった。
素人にとって、前者は取っつきにくいものであり、それに対して後者は、ほとんど "タグ" などを含むスクリプトを意識させないイージーさが魅力ではあった。
が、結局、自分は前者に目を向け、まどろっこしさを体感しながら、"Web スクリプト" を素手で掴みながら、たどたどしく組み上げて行く基本を選んだのであった。
その理由は、一言で言えば制作における "自由度" だったのかもしれない。
もし、"ホームページ・エディタ" を使い慣れてしまうと、その "エディタ" が取り揃えた機能の範囲内でしか作れないし、独自な修正をしようとしても厄介なことになるだけという点などを直観的に警戒したのかもしれない。
そうだとすれば、多少、慣れるまでは煩わしいとしても、"Web スクリプト" を構成する種々の "タグ" を自分のものとしてしまった方が、後々、制作の "自由度" が増すと思えたのであろう。
こうした事情が、"Calibre" のアウトプットはそれとて参考としながらも、結局、それに依拠することを望まなかったことにつながったであろう。
あくまでも、自分が掌握してきた "XHTML & CSS" の基本を延長させる路線で、差し掛かった "不具合" を解決したかったということなのだと思う。
人の習性として、苦しい時に "特効薬" めいたものを流用していると、常にそうしたものを神頼みしてしまうのが自然な流れであり、問題解決のための "勘" 自体をスポイルしてしまうに違いないのだと思われる。
何をするにせよ、イージー・カム、イージー・ゴーなのであり、簡単に "ゲット" できそうなアプローチには何らかの "難" が付きまとうものだ。
たとえば、もし、この道でメシを喰って行くのだと志すのだとすれば、イージー・カム路線の "広い門" から入るならば、競合他者が多すぎて行く行くは話にならなくなるに違いなかろう。「Enter by the narrow gate./狭き門より入れ、それが天国に至る道なり。」ではないが、技術を志す者は、次のように考えてみてはどうだろうか。
この難易度であれば、半端な根性の者が何人諦めるであろうか、そしてこれを突破すれば自分はどれだけ希少価値のある技術屋になれるだろうか......、と。まさに、狭き門をくぐり抜けて、"一角の" 技術屋になることを目指すに越したことはない。
高が些細な問題解決で、教訓じみたことを書くのは滑稽である。まあ、正月気分が書かせたのだとご寛容に...... (2011.01.02)
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