"ePub電子書籍"では自前の"目次/TOC"は不要!"Sigil"での"TOC"の完璧作成技法! ......

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 "iPad"・"iPod touch" など向けの "ePub 電子書籍" には、あえて自前の "目次/TOC(Table of Contents)" を作る必要がない。
 "iBooks" で何らかの "電子書籍" を開くと、そのメニューバーの<ライブラリ>ボタンの右隣に、 "三段のリスト" で表現した<目次>ボタンが現れる。これをタップすると、"制作時に登録" した目次ページが表示されることになっている。
 えっ、別に "登録" した覚えはないけど......、という方もおられるかもしれないが、"ePub エディタ" などは "とある指標" に従って "自動登録" するのである。

 たとえば、"ePub editor=Sigil" でもそれは実行されている。

<あなたが Microsoft Word 自動目次生成に慣れている場合、テキストの冒頭に章のリストがあればいいと思うかもしれません。しかし EPUB フォーマットではそれは不必要で、Sigil は現行テキストの冒頭に専用の目次ページを挿入しません。その代わり、目次メタデータ、即ち目次エディタで確認できる情報が正確であるなら、あなたの本の目次は有効となり、電子ブックリーダーで表示が可能になるでしょう。/If you are used to Microsoft Word style automatic TOC generation, you might expect to see a list of chapter entries at the start of your text. Sigil will not insert a dedicated TOC page at the start of the book text because it is unnecessary as far as the epub format is concerned. Instead, if the TOC meta data, as viewed through the TOC Editor is correct, then your book's TOC is valid, and will be visible to reader devices.>(<Sigil A Basic Tutorial>)

 では、"とある指標" とは何か?
 スクリプトで使用された <h1>~<h6> の "タグ" のことなのである。
 テキスト表示の "タグ" には、 <p> (paragraph/段落)と <h> (heading/見出し)とがあり、<h> はその "1~6" の数値にかかわらず「見出し」としての機能が託されている。
 "Sigil" では、この <h> という "タグ" をサーチするや、そのテキスト部分を順次 "目次" に加えて行く。
 この点は、"Sigil" のメニューバーから<Tools> → <TOC Editor>へと進んで表示される<Table Of Contents Editor>のウインドウを見ればわかる。
 何らかの ePub ファイルを編集中であれば、そこに何段かのリストが表示されているはずだが、それらはいずれも <h> という "タグ" で囲まれた(囲んだ)行のはずである。
 もし、そのウインドウが空欄となっているとするならば、そのファイルではいっさい <h> という "タグ" を使用していなかったというだけのことである。そうなると、"Sigil" は、「見出し」は必要ないわけですね......、という対応をするのだ。そして当然ながら、このファイルを "ePub 変換" をしたとしても、"目次" は作成されず、従って、この "ePub ファイル" を "iBooks" で読む際にも、<目次>ボタンをタップしても<目次>には何も表示されないということになるわけだ。

 でこの時、それじゃ寂しいじゃないの......、ということになり、"目次" 作りをしなきゃ......ということになるわけである。
 幸い、"目次" 作りといっても、さほど難しい手順はない。(上記のサイト/<Sigil A Basic Tutorial>にもその解説はなされている。)

 (1) 先ず、道具立ての確認。"Sigil" のツールバーの二段目の左端に、"Normal" という文字が見える<ドロップダウンリスト>があるはずだ。これは、指定された文字列に、 <p> や <h1~h6> といった "ランク" 付け設定をするものなのである。これを後ほど利用することになる。

 (2) 次に、"目次" リストに加えたい文字列、たとえば「第一章 私と "電子書籍" 」というような部分を選択反転表示する。そして、そのままの状態で次に進む。

 (3) (1)の<ドロップダウンリスト>から、"Normal" 以外の "Heading 1~Heading 6" のいずれかを選択する。特別の状況でなかったら、"Heading 1" が標準となる。
 この実行で何が行われるかというと、上記の「第一章 私と "電子書籍" 」という文字列部分が ""タグ の <h1> で囲まれることとなり、「見出し」に "格上げ(?)" されるのである。
 その "証拠" として、上で選択反転表示させた部分の表示が "拡大・太文字" の表示に変化しているはずである。

 (4) では、これでこの "ePub ファイル" に "目次" として、「第一章 私と "電子書籍" 」の文字列がきちんと "Entry" & "Include" されたのかという点についてである。
 この確認は、メニューバーから<Tools> → <TOC Editor>へと進んで表示される<Table Of Contents Editor>のウインドウを見ればわかるのである。
 <TOC Entry>の列に "第一章 私と "電子書籍" が表示されていて、右側の<Include>の列のチェックボックスにチェックが入っていればOKなのである。

 このような手順で "目次/TOC(Table of Contents)" を作っておくと、あえて自前のスクリプト上で目次を作り、目次とその当該部分とのリンク関係を設定しておくという結構煩わしい段取りをせずとも、"ePub" 側が自動的に事を運んでくれるというわけなのである...... (2011.01.04)













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このページは、yasuo hiroseが2011年1月 4日 00:01に書いたブログ記事です。

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