言うまでもなく "iPad" の大きなセールスポイントは、操作が簡単な "タッチパネル" であろうし、また "Wi-Fi接続、3G接続" で "ネット接続" も手軽な点であろう。
こうした便利なツールを活用して、深まりゆく "高齢化時代" の難問に貢献してはどうだろうかと思った。
今、全国各地で、"買い物難民(弱者)" という問題が話題となっている。
<......近所にスーパーなどがなく、ふだんの買い物に困っている独り暮らしのお年寄りなどのいわゆる買い物弱者は、過疎化や高齢化の影響で全国で600万人に上ると推定されています。関係者によりますと、NTT東日本とセブン-イレブン・ジャパン、それにUR=都市再生機構は、こうした人たちを対象に、画面に触れるだけで簡単に操作できる専用のタブレット型端末を使って、コンビニに注文した商品を自宅まで届ける宅配サービスに共同で乗り出します。......「買い物弱者」を対象にした宅配サービスに大手企業が共同で乗り出すことで、ほかの企業にも同じような動きが広がりそうです。>(<"買い物弱者"新宅配サービス/NHKニュース>)
<大手企業>が乗り出すのも結構ではある。だが、今一番必要なことは、地元住民間での "助け合い&仕事作り" なのではないのかと......。仮に人々が便利さを味わったとしても、その対価が地元に落ちずに、大手企業に吸い上げられてしまう仕組みというものはどんなものであろうか......。少しでも、 "住民のマネー(ゼニ?)が住民間で回る仕組み" こそが貴重だと思う次第なのである。
そんなことを考えていたら、高齢者にも操作が簡単な "iPad" などが、"買い物難民(弱者)" という社会問題に役立たないだろうかと、唐突に思い浮かんだ。
何も、一人一台ということでなくても良さそうである。ハード・コストへの負担を回避するために、回覧板のように "回して使う" 手もアリのはずだろう。
入力が簡単なパスワード設定で、"町内御用聞き" システムなんぞから、ショッピングしてもらうわけである。で、この "町内御用聞き" システムを、 "町内賛同店舗" 出資によって町内の "eBook オタク" が、ホームページさながらに制作し、メンテするというわけなのである。
なお、当然ながら、入力された "ショッピング・データ" は、ネットを介して "町内センター" などで集約されて、"町内賛同店舗" に配信される仕組みでなければならない。配信は、ケータイ・メールでも良さそうである。
まあ、こんなシステムは、インターネット上では開設され、利用されてもきたに違いなかろう( ※ 注.1 )が、なんせこの "町内御用聞き" システムで想定される利用者はみな高齢者であろうから、"タッチパネル" といった簡単操作が不可欠なのである。
※ 注.1 参照 <新鮮さなどを「売り」にするものの、素朴で地味なイメージが強い地方の農産物直売所でIT(情報技術)化が進む。店頭の売り上げ情報を携帯電話や端末機などで農家に逐次知らせる仕組み。消費のニーズに合った品ぞろえにつながるとして、導入が広がっている。その草分け的な存在が、愛媛県内子町の「内子フレッシュパークからり」だ。>(<これは、 "不況に強い" ビジネス・モード の典型を暗示しているのか (当日誌 2009.11.24)>)
こうした構想を考えるだに、ネット環境は、"地元の利便性" に目を向けるかたちで "実" を取り戻す! 必要があるなぁ......、と思ったりする。
そして、こう考えると、ネット環境のもう一つのホントの良さというものは、匿名性の世界ではなくて、 "人と人との実感的繋がり" があったればこそ実るものなのかなぁ......、とパラドキシカルなことを考えるのである...... (2011.01.28)
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