ノートPCを使ってちょっとした作業をしていると、どうしてもノートPCのモニタだけでは "手狭(てぜま)" だということになる。
そこで、より広い画面の外部モニタを付け、"デスクトップをこのモニタ上で移動できる" ようにしたくなる。つまり、 "マルチ モニタ" 設定である。
Windows XP の場合、 "画面のプロパティ" (デスクトップ上を右クリックすれば開く)の "設定" タブでこの種設定が可能であることはよく知られている。
簡単な手順なのであえて言及しない。
ただ、この作業のちょっとした "各論" について触れておこうかと思う。
一つは、「どうやって、 "プライマリ モニタ" を設定するのか?」についてであり、もう一つは、「マウスの移動が "スムーズに繋がる" ための設定はどうするのか?」という点である。
いずれも、知る人にとっては他愛無いことなのであるが、知らない人にとっては手も足も出ないという代物なのかもしれない。
先ず、「どうやって、 "プライマリ モニタ" を設定するのか?」についてである。
ノートPCに、その背後にあるコネクタから専用コードで "外部モニタ" を繋げて、"画面のプロパティ" での一般的な設定を行うと、ノートPC側のモニタが自動的に "プライマリ モニタ" となり、このモニタに関する "チェックボックス" については "アクセス不可" の状態となる。
また、 "2" として繋がった外部モニタの方はというと、 "Windows デスクトップをこのモニタ上で移動できるようにする" という方は "チェックボックス" にチェックすることが可能な状態となっているが、 "このデバイスをプライマリ モニタとして使用する" の方は "アンタッチャブル" 状態となっているはずだ。
さてさて、どうしたものか......、と思案に暮れてしまう。
ところで、"外部モニタ" をそもそも "プライマリ モニタ" にする必要があるのかということだが、人によって事情は異なるだろうが、自分の場合は、そうしたかった。
ノートPCの右側に、かつて使っていた "19インチ" のモニタを置くという環境を作っていた。また、デスクトップには、あまり好ましいとは言えないが、少なくない "アイコン" を並べてもいた。
両モニタそれぞれに期待された役割としては、ノートPC側モニタがちょっとした込み入った作業、外部モニタ側は、ブラウザの閲覧であったり、作業中のフォルダや起動したアプリソフトだったりで、どちらかというと "状況確認" のための "閲覧" モードということになろうか。
で、やや込み入った作業をするノートPC側モニタは "スッキリ" とした状態にしておきたいわけで、ゴチャゴチャしたアイコンが背景にあること自体が鬱陶しい感じであった。そんなこんなの事情から、"外部モニタ" 側を "プライマリ モニタ" にしたいと考えたのである。
では、アクセス不能であるかのような "画面のプロパティ" に対して、何をどうすれば "プライマリ モニタ" 設定の変更ができるのか?
結論はというと、"画面のプロパティ" 周辺には打開策は無いのである。変更設定の鍵は、Windows にではなくて、ハードとしてのノートPC側にある。
たとえば、自分が利用している "DELL" の "VOSTRO" シリーズでは、[F8]キーに "CRT/LCD" と青色の印字があり、[Fn]キー & [F8]キーを押すことで "プライマリ モニタ" に関する "切替" ができるのである。それだけのことなのだ。
で、次に、「マウスの移動が "スムーズに繋がる" ための設定はどうするのか?」についてである。
自分の場合、ノートPCの右側に外部モニタを置いている。したがって、初期設定のままにしておくと、マウスのポインタは、"プライマリ モニタ" である "外部モニタの右側面" より出発して、"ノートPCの左側面" から訪れるという実に "ムダな遠回り" をするのである。確かに、外部モニタをノートPCの左側に設置すれば災いは消し飛ぶ。が、部屋の間取り事情がそれを許さない......。
馬鹿な話であるが、しばらくはそんな "ムダな遠回り" に耐えていたのである。
が、実に簡単な解決方法があったことに気づいた。
上述の "画面のプロパティ" の上部には、 "1"、"2" と白文字でナンバーがふられた "モニタ アイコン" が並んでいるはずてある。このアイコンは、大きさが変わるだけではなくて、位置の移動も可能だったのである。
そこで、 "1" の "プライマリ モニタ" の右側に収まっている "2" のアイコン(ノートPC側モニタ)を、 "1" のアイコンの左側に移動させるのである。つまり、現状の物理的位置関係に見合ったようにである。
すると、 "外部モニタの左側面" と、"ノートPCの右側面" との間の "壁(?)" が取っ払われたごとく、マウスの自由な往来(?)が可能となったのである。まさに、今までやっていたことは何だったのか......と、赤面状態となったものだった。
いまさらという感が否めない Windows XP の "隠れた操作法" の一つ、二つの話であった。しかし、「いまさら人には聞けない......」というような "隠れた" 事実が、結局は "裸の王様" を咎めたり笑ったりしないというような珍事を生み出している......。それが意外と現実であるのかもしれない...... (2011.02.19)
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