振り返ってみると、"オーディオ埋め込みEPUB電子書籍" (参照 <"オーディオ埋め込みEPUB電子書籍"制作のコア部分をクリア!/"eCub"が役立った! (当日誌 2011.01.17)>)というテーマに目を向けてからというもの、落ち着いた "ePub 電子書籍" 作りの作業スタイルが崩れているような気がしている。
"audio 埋め込み" だ、"video 埋め込み" だとその実現方法に奔走し、風呂敷を広げて、何か落ち着きのないスタンスに終始してきたかのようだ。
確かに、気になる "技術要素" を "ハンティング(?)" することは不可欠だし、楽しいことでもある。
しかし、肝心なことは、入手した "技術要素" のノウハウを駆使して、"まとまったコンテンツ" をしっかりと仕上げることのはずだと思っている。
元々、"ePub 電子書籍" に "audio/video 埋め込み" を行いたいという関心も、これらを活かしたコンテンツを制作したいというターゲットがあったからのはずであり、単に "マニアック" に目新しい "技術要素" を追っかけるためではなかったかと思う。
口幅ったいことを言うようだが、"技術" と "アプリケーション" との関係を考えた時、やはり相応の "アプリケーション" が実現されてこそ "技術" はその真価を発揮するのだと思われる。まあ、正確に言えば両者は "両輪" 的な関係なのであろうが、"アプリケーション" が軽視されていては "新技術" とて足踏みをすることになりかねない......。
また、当を得た "アプリケーション" というものは、いわゆる "ユースウェア" をも刺激・促進して、"技術" のさらなる発展へとフィードバックして行くという貢献もするはずである......。
これに関連して思い起こすのは、例の "3D" (映画)技術かもしれない。元々、アミューズメント志向で開発されているのだから何をか言わんやなのであるが、どうも "より効果的な適用" というよりも、"過剰適用" という感が無きにしも非ずであり、そんなことでは、ただただ観客の "飽き" をもたらすだけではないのかと......。
まあ、余計なことはともかくとして、"ePub 電子書籍" にしても、これを構成する種々の "技術要素" を効果的に束ねて、如何に "魅せるコンテンツ(アプリケーション)" を制作するのかが、いわば本命の課題であるに違いなかろう。
だからこそ、"技術要素" ノウハウの羅列ではなくて、それらの真価を発揮させた "ePub 電子書籍" をこそしっかりと形にすべきではないかと......。その時こそ、"紙の書籍" の限界を疑いなく翔び超えて行くのかもしれない...... (2011.02.09)
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