"電子書籍" だ "ePub Book" だというテーマに比べると、実に "地味" な作業ではある。が、どうしてなかなか "貴重な作業" ではないかとの意を強めている。
何あろう、オートフィーダー付スキャナー "ScanSnap S1500" (<ScanSnap S1500 製品情報 (Windows モデル)>)を活用して、未整理のままに "菓子箱" なんぞで "朽ち果てようとしている写真" を、"PDF/ePub" などの "電子書籍" に変身させてしまおうという案なのである。
これは以前から暇を見つけたらやっておくべきかと、念頭にはあった。
と言うのも、 "現像/焼き付けの写真" というものは、結構、"劣化" がバカにならないからである。
つい先だっても、部屋の片づけをしていて出てきたボール紙の "菓子箱" に放置されて来た昔の写真を何気なく点検してみたのだが、その "色褪せ様" は驚くばかりであった。何十年も経てば当然と言えば当然の成り行きではあろう。
その "変色" ぶりは、"菓子箱" の中のバラバラのままの写真ばかりか、アルバムに綴じた写真類も同じことであった。年月の経過は、"無情" なものかと......。
もう大分前から、カメラはデジタルに移行させ、"劣化" の心配がないようにしては来た。しかし、どちらかと言えば、より貴重な写真類というのは、それ以前に撮った "現像/焼き付けの写真" だと言うべきではないかと思っている。
そんなことへの懸念は以前からあったわけで、だから、いつか "暇を見つけたら" その対策として、"スキャニング" をして "デジタル化" しておこうと考えてもいた。
が、御多分に洩れず、そんなタイミングは逸し続けて来た。要するに、その手間が災いとなっていたのは間違いない。一枚、一枚をスキャニングするという作業がとても現実的だとは思えなかったわけだ。
だが、"自炊" (自前 "PDF 電子書籍"作り)作業に関心を持ち始めて、前述のオートフィーダー付スキャナー "ScanSnap S1500" の存在を知った時、本来の、"自炊" 作業(【 ※ 注 1. 】)への関心に加えて、いずれ、往年の写真のスキャニングもやることにしよう、という思いが生まれた。
【 ※ 注 1. 】参照。
◆<スキャナー"ScanSnap S1500"を使った雑誌記事のポータブルな"PDF 文書(書籍)"化( 当日誌 2010.08.12 )>
◆<やはり"プラス断裁機PK-513L"は、自前"電子書籍"作り派にとっては必需品である!( 当日誌 2010.08.21 )>
◆<蔵書の"PDF電子書籍"化作業!"ScanSnap S1500"&断裁機"PK-513L"コンビで驀進!( 当日誌 2010.08.23 )>
で、昨今、やっと重い腰を上げてこの作業に着手することになったわけだ。
やる前から懸念していた事は二、三点あった。その一つは、"オートフィーダー" が普通紙よりも厚みのある写真をスムーズに運ぶだろうかという点。また、仮に、 "詰まる" ような不首尾はないとしても、"傾き" の発生はどうだろうかという点。そして、最後に、劣化変色した "色調などの修復" はどうする......、という点などであった。
一点目の "オートフィーダー" の首尾については「案ずるより産むが易し」であった。さすがに、"オートフィーダー" 機能はスムーズで、束ねた古写真をも一気に流した。もっとも、このスキャナは "名刺" の処理をも対象としているようなので、写真の厚み位は十分に想定範囲内なのであろう。
次の点、"傾き" の発生については、やり方次第でもありそうだが、予想以上の "傾き" 発生率であった。この点での対策としては、写真の "たわみ" を是正しておくことも必要なのかもしれない。また、"ScanSnap Manager" の設定で、スキャニングの速度を抑制させることでも効き目が生まれるのかもしれない......。
さらに、"ScanSnap Organizer ビューアー" の "編集" で "傾き補正" をするという手もあるにはある......。
最後の "色調などの修復" についてであるが、自分の場合は、<"Adobe Acrobat" と "Adobe Photoshop" との巧妙な連携プレーを活用>(参照 <スキャニング後のPDF画像ページへの、最も簡単な"修正(レタッチ)"方法はコレだ!( 当日誌 2010.09.08 )>)し、"Adobe Photoshop" で手を加えるようにしている。露出不足の暗い写真を修正する程度は簡単にできる。
"電子書籍" 制作の関連ツールは、一方で目新しいコンテンツ作成に有効であるだけでなく、放っておけば "朽ち果てようとしている写真" などを "救済" することにも役立つわけだ...... (2011.02.20)
コメントする