昨日のレポートの補足と再整理ということになる。
昨日のレポートの要点は以下のように整理できる。
(1) "ePub 電子書籍" に埋め込みたいメディアには種々あるが、"audio/video" ファイルについてはマークしておきたい。なお、"iPad" は "HTML5" 水準での "audio/video"ファイルに対応している。
(2) "PDF" ファイルの埋め込みについては、"ePub Editor Sigil" が、スマートかつスムーズに実行する。
(3) しかし、"Sigil" は、"HTML5" 水準での "audio/video"ファイル埋め込みに関しては未対応(関連スクリプトを自動消去する)である。
(4) 一方、 "ePub Converter" である "eCub" は、公式的には謳っていないが、"HTML5" 水準での "audio/video" ファイル埋め込みに関しては拒絶しない。
(5) しかし、 "eCub" は "PDF" ファイル自体を読み込まず、したがって "PDF" ファイル埋め込み型の "ePub" を編集することはできない。
(6) そこで、もし、"PDF" ファイルに加えて "audio/video" ファイルをも埋め込んだ "ePub 電子書籍" を制作したい場合には、どのような手順を踏めば良いか、という課題が生じることになる。
ところで、"Sigil" 、"eCub" は双方ともに出来上がった "ePub" ファイルを読み込んでそれを "再編集" することもできる。
しかし、その読み込みの際に、"Sigil" は、"HTML5" 水準での "audio/video"ファイル埋め込みに関するスクリプトを消去する。片や "eCub" は、"PDF"ファイルを "棚上げ" にしてしまい、"eCub" 上で追加することも不可能となる。
となると、どちらのツールで始めたとしても、未対応として積み残されてしまった "HTML5" 水準での "audio/video"ファイル埋め込み部分なり、"PDF" ファイルの埋め込み部分なりを、"手作業" で処理するしかないわけなのである。
で、その "手作業" というのは、
(A) "Sigil" なり "eCub" なりで仕上げた "ePub" ファイル(="zip" 圧縮ファイル)を "解凍" し、
(B) フォルダ "OPS" 内部の、フォルダ "Text" にある "xhtml" ファイルのスクリプトを "修正" したり、必要ならば新フォルダを作って "PDF" ファイルや "audio/video" ファイルを収納することになる。
(C) そして、最後に、 "解凍" した "3要素" を、まとめて "再圧縮" し、"zip" 圧縮ファイルの形式に戻す、というわけである。
いずれにしても、こうした "手作業" で締め括らなければならないわけだが、では、その元になる "ePub" ファイルをどう作っておくのかである。
自分の場合は、"PDF" ファイルの埋め込み済みの "ePub" ファイルを "Sigil" で作っておき、その "ePub" ファイルに、 "HTML5" 水準での "audio/video"ファイル埋め込みに関する "手作業" を施すという手順を採ったわけである。どうも、この手順が順当ではないかという気がしている。
ところで、一つ注意しなければならない点は、こうした "手作業" で仕上げた "ePub" ファイルを、再び "Sigil" で読み込んで編集しようとはしないことだ。それをやれば、せっかくの "手作業" で修正した部分が "消去" されてしまうからなのである...... (2011.03.08)
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