"電子書籍(eBook)" は、"自作" と "自由な配布・流通" とが本命なのだろうから、やはり個人ベースの "Web / Blogサイト" から配布されたり、ダウンロードされたりすることがもっと関心を持たれていいように思う。
現状の "eBook リーダー" の大半は、インターネットサイトへのアクセスが可能なのだから、"Store" や "マーケット" を介さずとも、直接個々の "Web / Blogサイト" からダウンロードするルートをもっと見直してもいいと思う。
確かに、 "iTunes Store" や "Android マーケット" は品揃えも良いし、一定の "規格" での選別済みだという点から "便利かつ安全" だと言う向きもあろう。
しかし、今一度、"紙の書籍" の過去と現状とを俯瞰するならば、その "流通機構" の存在が "重過ぎる" がゆえにさまざまな弊害が生まれたのではなかったか......。
とすれば、"紙の書籍" からの "解放(?)" と目される "電子書籍(eBook)" が、"直接生産者(?)" の手によって配布/販売されるのではない "機構" に雪崩込むという傾向は、あまり褒められたものではないのかもしれない。
"便利かつ安全" という "アンビエント" 環境が、"電子書籍(eBook)" の普及に当たって大いに貢献したことは否めない。が、それでいいのかなぁ、という懸念も否めない。
"電子書籍(eBook)" の本流は、やはり "ePub 電子書籍" の仕様となって行くことはほぼ確実だと思えるが、その "ePub 電子書籍" は、ブラウザの高度化によってますます "ePub 電子書籍" の存在との親和性を高めている。
現に、ブラウザ自体で "閲覧が可能" ともなっているご時世である。そして、この間確認して来たように、ダウンロードにおいても、提供側がサーバ側の "MIME" 設定を、<.htaccess>ファイル設定( 参照 ◆<Android SDK エミュレータで"自作ePub電子書籍"をダウンロード配布する試み成功(当日誌 2011.04.10)> )さえしておけば、"iPhone/iPod touch" のみならず、"Android" 系スマートフォンからでも、各々のインターネットブラウザを通じて "ePub" ファイルとしてダウンロードさせることが可能なのだ。
技術的領域での支障は無いと言っても過言ではなさそうである。課題があるとすれば、ただ "収益性" に絡むものばかりであるように思われる。
当然のことながら、"Store" や "マーケット" サイドは、"流通収益" のドル箱を手放すはずはなかろう。また、 "メガヒット" を狙う "電子書籍(eBook)" の "書き手" もこの "流通機構" による恩恵に浴したいはずであろう。
しかし、果たして、こうした "流通機構" によって恩恵に浴する "書き手" はどれほどいるものであろうか? ある情報にれば、あの "アフィリエイト" による "収益" とさほど変わらないという情けない話もある......。その辺から、『別冊宝島 電子書籍の正体』(宝島社/2010.12.13)という "紙の書籍" が売れたりもしていると......。
現行の "電子書籍(eBook)" 流通に冷や水を浴びせようという意図はない。そうではなくて、"自作" と "自由な配布・流通" とを本命とする "電子書籍(eBook)" 、あるいはその制作者側は、現行の "流通機構" はそれとして、もっと "自主配布/販売" のチャンネル整備に邁進すべきではなかろうか、ということなのである。
そのためには、個々の "Web / Blogサイト" の "ePub 電子書籍" との "コラボレイト" が不可欠であり、整備充実させるという課題が疎かにできないということなのである...... (2011.04.16)
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