"iPod touch"の役割!"iPhoneの補助輪"から"アンドロイド携帯"移行促進に反転 ?......

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 <鈴木貴博の「舞台裏から分析!流行のメカニズム」 アンドロイド普及ツールになりかけている「iPod touch」/NIKKEI TRENDY NET/2011年03月28日>という記事は、"携帯端末" 市場動向の状況における "微妙な皮肉(?)" を、興味深く紹介するものとしておもしろく読ませてくれた。

 個人的に言っても、かねてより "iPod touch" には人一倍関心を寄せ興味津々で愛用して来た。それでいて "携帯電話" の方は相変わらず "ドコモのユーザー" に旧態依然として留まっていた自分としては、「フーン、ナルホドねぇ......」という "微妙な心境" にもなっているのである。

 "iPod touch" が気に入っているのなら、 "携帯電話" の方も速やかに "iPhone" のユーザーに移行すればいいじゃないか......。それが、"iPod touch" を "iPhoneの補助輪" つまり、 "iPhone" ユーザーへの "橋渡し役" と豪語したスティーブ・ジョブズによる「補助輪」論の "教え(?)" のはずであっただろう。

<外見はiPhoneとよく似ていて、最新の第4世代は(1)電話がない、(2)GPSがないということ以外はほぼiPhoneと同じことができる。つまり、音楽やビデオクリップ、写真や動画撮影を楽しめるだけでなく、iPhoneアプリをダウンロードしたり、ゲームしたり、電子書籍を読んだり、無線 LAN経由でインターネットにつながったり、メールをチェックしたりと、およそスマートフォンユーザーがやりたいことは、iPod touchでも大体できるのだ。iPadと違って、iPod touchなら産経新聞も無料で購読できる。価格も8GBで2万900円からと、iPhoneよりも手ごろである。>(前述サイトより)
<図式にすれば、(1)スマートフォンのアプリが増えて利便性が向上→(2)まずiPod touchを購入して、アプリを試す→(3)便利だとわかる→(4)スマートフォン購入を検討する、という手順になる。>(前述サイトより)
という流れで......。

 ところが、必ずしもそうなってはいない......。その理由のひとつは、<キャリアの変更>に、結構 "煩わしさ" が伴うからなのかもしれない。この点は、自分の場合にも否定できない。

<実際に携帯電話をスマートフォンに切り替えようとするユーザーにとっては、いくつか問題が出てくる。まず、メールアドレスをどうするか。次に、iモードなどの公式サイトやオサイフケータイなどでこれまで使ってきたサービスの継続だ。キャリアの変更は、本来とても厄介なものである。>(前述サイトより)

 その上、元より、"スマートフォンのアプリ" は "iPhone" でなくとも "iPod touch" で十分に享受できることを実体験をした "iPod touch" ユーザーは、さらに次のような事情にも目を向けることになる。

<......アンドロイド携帯は便利だ。それというのも、アンドロイドというのはそもそもOSだ。そのため、iモードやオサイフケータイといった日本独自のアプリを搭載することができる。しかも、アンドロイドはiPhoneと違って、最初から複数のアプリを同時に操作できるマルチタスクOSとして登場した。要するに、色々な点でアンドロイドはiPhoneの欠点を製品として補っているのである。>(前述サイトより)

 こうした事情が重なり合って、以下のような "選択判断" に接近するという動向が生まれている、というのである。

<この段階で、ドコモの携帯電話やauの携帯電話を持っている人にとって、iPhoneを買う意味がまったくなくなる。なぜなら、購入したiPod touchで大概のiPhoneアプリは体験できる。一方で、ここからiPhoneを買っても、新しくできることはそう多くない。しかし、アンドロイド携帯を買えば、これまでの携帯環境も移行できる上、スマートフォンのアプリも堪能できる。>(前述サイトより)

 なお、この動向を裏付けるひとつのデータが次のように紹介されている。

<しかしこの仕組み(※ブログ注.「"iPod touch" は "iPhoneの補助輪" 」)は皮肉な形へと変容しようとしている。iPod touchでスマートフォンの楽しさを啓蒙された人々の前に、「アンドロイド携帯」というもう1つの選択肢が登場した。その結果、補助輪を外したユーザーが向かう先が、当初の思惑とは異なってしまった。
 最近さまざまなメディアでの、iPhoneとアンドロイド携帯の競争報道を眺めると、おおむねアンドロイド携帯の購入意向が全体の7~8割に上るという傾向が見えてくる。そのような記事の1つ、2月28日の産経新聞の記事を引用させていただく。
 スマートフォン(高機能携帯電話)の購入予定者のうち約8割が米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載のモデルを買おうと考えていることが、文化放送などのアンケートで分かった。
 (中略)
 アンケートでは、すでにスマートフォンを保有している人は9%で、スマートフォンに「変更する」とした回答者が33%に上った。さらに、変更するとした回答者のうち、アンドロイドを予定しているのが77%で、アイフォーンは23%にとどまった。>(前述サイトより)

 こうして、<iPod touchを買ったユーザーが、iPhoneではなくアンドロイド携帯にいくという新しい流れが生まれてしまった>(前述サイトより)と分析されるに至る。
 この "逆説的" な推移は、単に "皮肉" な現象というに留まらず、ベンダーが掌握し切れないユーザーの "成熟度" を照らし出すようでもあり、とにかくおもしろいと思えた...... (2011.04.04)













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