オールマイティ志向のスマートフォンやタブレットも目が離せないが、<潔さとわかりやすさ>で "単機能" を極め、"専門店(?)" へと針路を決める、そんなIT製品にも否応なく興味がそそられる。実を言えば、"単機能" にのめり込む製品の方が "面白い" と言えば "面白い" し "味わい深い" のかもしれない......。
ビジネスパーソンであれば、何度となく "名刺管理" の煩わしさに悩まされるはずであろう。アナログの "名刺ケース" も厄介なら、スキャニングでデジタル化する "名刺管理システム" も、その手間を見つめると何となく場違い感が否めない。
かねてより、"電子書籍" をオートフィーダー付高速スキャナーで作成してしまう、いわゆる "自炊" 法に手を染めてきた者にとっては、こんなスピード処理で "名刺管理" もうまくゆかないものか......と感じたりもしていた。(※ なお、こうしたスキャナーを使うと上手く行きそうではあるのだが、実は "名刺" のような "小紙片" だと意外と読み取り上で種々の問題が発生したりする......)
そんな経験をして来ると、"スキャナー" ではなく "カメラ" を活用してしまうという方法は、「おっと、その手があったか......」と意表を衝かれる思いがしたものだ。
よく、昨今の "アィディア" 新製品は、新技術云々というよりも、技術要素の気の利いた組み合わせ(シナジー効果!)によって陽の目を見る、と言われる。まさにその類の "アィディア" 新製品だと感心したのが、<KINGJIM デジタル名刺ホルダー「PITREC( ピットレック)」 DNH10>ではないかと思った。
"高性能カメラ" × "高解像度LCD" × "OCR機能" × "コンパクトメモリ" etc、そして "処理速度抜群のCPU" や高度化したプログラム技術などの要素技術が、"目の付けどころの良さ" ひとつでアッセンブルされたといった印象なのである。
<...... ピトレックは、ポケットサイズで約85gのコンパクトボディに、カメラを搭載。このカメラで名刺を撮影し、本体にセットした microSD カードに「画像データ」として保存する仕組みだ。このピトレック、小さいながらも懐は深く、付属の microSD カード(2GB)で約2000枚、microSDHC カード(16GB)を使えば、最大9999枚もの名刺を登録できる。名刺の裏側も登録可能で、まさに、名刺ホルダーをまるごとデジタル化して持ち歩ける、というわけだ。
しかも、名刺を撮影する際には、「会社名」と「氏名」をOCR機能で自動的に文字情報として読み取るため、面倒な入力作業も最小限に抑えられ、登録作業は手間無く完了。名刺データの検索も、会社名や氏名など6通りの検索機能から手早く行える。また、名刺データが大量に蓄積されてきたら、よく使うものには「☆」をつけて検索性を高めたり、使用頻度の少ない名刺は非表示にするなど、多数搭載されている。
訪問先で交換したばかりの名刺を、カフェでひと休みしながら、ピトレックですぐに登録する。これなら、「名刺管理」と構えずとも、誰でも気軽に続けられそうだ。......
専用ソフトの登場でパソコン編集も楽々......
名刺は重要なコミュニケーションツールであり、交換した相手との会話や時間までも思い起こさせてくれる情緒的なツールでもある。ピトレックは余分な機能は省き、名刺を画像で管理する」手法を採用した。この潔さとわかりやすさ。そこが、幅広いビジネスパーソンににに支持された大きな理由の一つだろう。......>(<日経トレンディ MAY 2011 広告記事より>)
こうした "気の利いたアィディア製品" を見つけると、オールマイティ志向のスマートフォンやタブレットなどに劣らず、何やら勇気づけられ、ウキウキとした気分とさせられてしまうから不思議である...... (2011.05.28)
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