以前に、Androidタブレット<着脱式キーボードが付属するタブレット端末「Eee Pad Transformer TF101」>について関心を向けたことがあった。
◆ 参照 アスーステックの着脱式キーボード付属タブレット/タブレットでの文字入力改良!( 当誌 2011.05.26 )
ITビジネスが上手で機転が利く台湾ならではのプロダクツだと思えたのだった。
しかも今回は、<タブレット単体モデル>のリリースという "新たな戦術" に打って出てきたのだから二度も感心させられたことになる。恐らくは、当初の販売 "戦略" の中にこの "戦術" は組み込まれていたのであろう......。
実に悪くない販売 "戦略" だと思えた。"着脱一体型" で、若干の "差別化" サプライズを伴ったデビューをしておき、それを踏まえた上で、今回のような "コンポーネント" 方式の販売を展開するというビジネス・スタイルは、ビジネスとしてはかなりの良策ではないかと思われる。
―――― <アスーステック、着脱キーボード付きタブレットのタブレット単体モデル
アスーステック・コンピューター(ASUSTeK Computer)は、Android搭載のタブレット端末「Eee Pad Transformer TF101」に、キーボードを別売にしたタブレット単体モデル「TF101-1B240A」を追加する。2011年8月中旬に発売。希望小売価格は3万9800円。
TF101は、キーボードを着脱できるのが特徴。OSにAndroid 3.1、CPUにTegra 2を採用している。10.1型液晶を搭載。単体モデルは、ストレージに16GBのフラッシュメモリー(eMMC)を内蔵。バッテリー駆動時間は最大約9.5時間。本体寸法は幅271×奥行き177×高さ12.98mm、重さ約680g。
また、着脱式のモバイルキーボードドック「TF101 Mobile Docking」も9月中旬から単体発売する。タブレット端末本体と接続してノートパソコンのように利用できる。また、追加バッテリーを内蔵し、本体バッテリーと合わせて最大約16時間稼働できる。希望小売価格は2万4800円。
・アスーステック・コンピューターのWebサイト
とにかく "Android" タブレットの製品イメージは "未完成" だと言うほかなく、"差別化" の視点でのトライ&エラーの切磋琢磨でまだまだ "進化" するように思われる。
使われ方の点でも、スマートフォンからPCに至る空隙のエリアで、自身の "居場所" を探っているというような感触がある。"着脱式キーボード" という一石は、まさにその事情を表現していると言えそうだ。
しかし、それにしても現代のIT製品ベンダーの課題の一つは、その製品の使い方(ユースウェア!)においてどんな斬新なアイディアが持ち込めるのか、なおかつそれへのより大きな説得力がどう発揮できるか、という点以外ではなさそうだ。
もちろん、アップルはそうした意味での大成功企業であるが、アスーステックとて規模こそ異なるもののベクトルの向きはさほど違っていないのかもしれない...... (2011.08.09)
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